内容紹介
国内で唯一の500kVA以下の変圧器絶縁油の経年変化のデータを紹介。
高圧受電設備の保守管理をする技術者が、必要と感じた知識と、経験から生まれた知恵とノウハウを紹介。その一つが国内で唯一の変圧器絶縁油の経年変化を記録したから生まれた実験式である。この実験式は絶縁油交換の目安として使用可能である。
目次
主要目次
1章 キュービクル
2章 高圧断路器
3章 高圧交流負荷開閉器
4章 高圧CVケーブル
5章 遮断器
6章 変圧器
7章 高圧進相コンデンサと直列リアクトル
8章 保護継電器
9章 耐雷対策
詳細目次
目 次 保守管理の実際(仮)
1章 キュービクル
1.1 スイッチギヤの種類と基本仕様
1.1.1 規格上の分類
(1) キュービクル式高圧受電設備(JISキュービクル)
(2) 金属閉鎖形スイッチギャ及びコントロールギャ
1.1.2 JISキュービクルの基本仕様
1.2 キュービクル内の環境整備
1.2.1 要因に見る湿度管理の重要性
(1) 劣化要因と湿度の関係
(2) 相対湿度は85%以下の意味
(3) 相対湿度を下げる対策
(4) なぜ結露するのか
(5) 結露付着の痕跡発見のポイント
(6) 結露対策例
1.2.2 塩害対策
1.2.3 耐震対策
(1) 変圧器の対策例
(2) 進相コンデンサ、リアクトル
1. キュービクル式高圧受電設備設置時の留意事項
1.3.1 キュービクル周囲の保有距離
1.3.2 キュービクル設置場所の選定
1.3.3 基礎工事
1.3.4 基礎の施工要点
1.3.5 キュービクル基礎面からの雨水・塵埃浸入防止
1.3.6 キュービクルベース用アンカーボルト
1.4 事故対策
1.4.1 蔓草侵入による事故
1.4.2 小動物の侵入事故
1.4.3 風・雨による事故
1.5 雑草対策
1.5.1 防草シートを敷設した対策事例
1.5.2 除草剤を散布した場合
1.6 キュービクル受電設備の保守点検の要点
1.6.1 保守点検の内容
1.6.2 年次点検の要件
1.6.3 年次点検時の絶縁物清掃上の注意
(1) 絶縁材料と表面観察
(2) 絶縁物の清掃
1.7 中古キュービクル使用上の注意
1.8 接地
1.8.1 接地の目的
1.8.2 接地工事の種類と接地抵抗値
1.8.3 接地電極の抵抗率
1.8.4 接地工事
(1) 使用材料
(2) 接地板埋設工事
(3) 接地棒打込み工事
(4) 接地極端子の種類
1.8.5 接地抵抗の測定
(1) 接地抵抗の定義
(2) 抵抗区域と電位分布曲線
(3) 接地電極の配列
(4) 二電極法による測定
(5) 電圧降下式接地抵抗計
1.8.6 接地線電流の測定
(1) A種接地線電流
(2) B種接地線電流
1.8.7 ビルでの接地設計と工事・保守管理
(1) ビルにおける接地の種類
(2) ビルの接地方式
(3) ビル構造体の利用
(4) ビルに於ける接地工事の例
(5) ビル屋上階での接地抵抗測定について
2章 高圧断路器
2.1 断路器の使用目的
2.2 断路器の種類と構造
(1) 単極単投フック棒操作式断路器
(2)三極単投フック棒操作式断路器
(3)三極単投遠方操作式断路器
2.3 高圧断路器の定格と選定
(1) 高圧断路器の定格
(2) 高圧断路器の選定
2.4 点検・手入れ
(1) 接触不良の進展過程
(2) 接触面の手入れ
(3) 通電部の変色に注意
3章 高圧交流負荷開閉器
3.1 高圧交流負荷開閉器の分類と開閉性能
3.1.1 高圧交流負荷開閉器の分類
3.1.2 高圧交流負荷開閉器の開閉性能
3.2 区分用負荷開閉器
3.2.1 区分用負荷開閉器の種類
3.2.2 区分用負荷開閉器と制御装置の機能
3.2.3 区分用負荷開閉器の定格と選定
3.2.4 汚損度による開閉器の選定
3.2.5 雷サージ対策
(1) 雷サージ対策の必要性
(2) 避雷器の必要性
(3) 避雷器と開閉器の設置
3.2.6 PASの電源投入直後の過渡特性
3.2.7 SOG機能付高圧交流負荷開閉器の試験時の注意事項
(1) VT・LA内蔵SOG 形PASの耐電圧試験の注意
(2) VT内蔵PASの電源処置
(3) 自己診断表示灯の点灯
(4) DGR付SOG試験時の残留電圧
(5) DGRのアースの重要性
3.3 限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器
3.3.1 LBSの種類と動作
(1) LBSの種類
(2) LBSの動作
3.3.2 LBSの定格と選定
[1] LBSの定格
[2] LBSの選定
[3] 高圧限流ヒューズの選定
(a) 変圧器回路の高圧限流ヒューズの選定
○1 単相変圧器 同一容量2台のV結線の場合
○2 単相変圧器 異容量2台のV結線の場合
○3 単相変圧器1台と単相変圧器2台V結線の変圧器を一括保護する場合
(b) 高圧コンデンサ回路に使用する高圧限流ヒューズの選定
○1 G表示定格ヒューズの直列リアクトルがない場合
○2 G表示定格ヒューズの直列リアクトルがある場合
(c) 高圧限流ヒューズの最大適用例
3.3.3 LBSの点検・手入れ
(1) 点検・手入れ
(2) グリースアップの必要性
(3) LBSの寿命
― 3 ―
(4) 初期不良の発見
(5) 溶断せず残った相のヒューズ
4章 高圧CVケーブル
4.1 高圧架橋ポリエチレンケーブルの種類
4.1.1 高圧CVケーブル
4.1.2 高圧EM―CEケーブル
4.1.3 高圧耐火ケーブル
4.2 ケーブルの呼び方および記号
4.2.1 ケーブルの呼び方
4.2.2 ケーブルの記号
4.3 高圧CVケーブルの構造
4.3.1 導 体
4.3.2 内部半導電層及び外部半導電層
4.3.3 しゃへい層
4.3.4 しゃへい層の誘起電圧
4.3.5 しゃへい層の接地の有無による電圧
(1) 正常な接地による電圧
(2) 接地をしないときの電圧
4.3.6 シース
4.4 .ケーブルの選定
4.4.1 許容電流
4.4.2 CVケーブルの短絡容量
4.4.3 CVの短絡容量計算
4.5 ケーブルの終端接続
4.5.1 終端処理の目的
4.5.2 ケーブルの終端接続の手順
4.5.3 屋外差込式端末
4.6 高圧CVケーブルの劣化要因
(1) 熱的劣化
(2) 化学的劣化
(3) 電気的劣化
(4) 吸水劣化
4.7 高圧CVケーブルの絶縁破壊事故の実態
4.7.1 事故発生CVケーブルの経過年数別推移
4.7.2 しゃ蔽銅テープ切れの診断
4.7.3 水トリーの絶縁劣化特性
(1) 水トリー完全橋絡のCVケーブルの性質
(2) 水トリー劣化のみのCVケーブルの性質
4.8 高圧CVケーブルの絶縁劣化診断
4.8.1 絶縁診断
(1) 絶縁抵抗値
(2) 成極指数
(3) 弱点比
(4) 相間不平衡率
(5) キック現象
4.8.2 現場での高圧絶縁抵抗計による絶縁劣化判定
4.8.3 推奨する高圧CVケーブル判定基準
5章 遮断器
5.1 開閉機器の役割と遮断器の定格事項
5.1.1 遮断器・開閉器の役割
5.1.2 遮断器 定格銘板記載事項の意味
5.1.3 遮断器の種類と特徴
(1) 消弧方式による分類
(2) OCBの特徴
○1 OCBのメリット・デメリット
○2 保守管理上の注意事項
(3) VCBの特徴
(a) VCBのメリット・デメリット
○1 真空インタラプタ(VI)の耐電圧特性
○2 真空中の電流消弧メカニズム
(b) 開閉サージ現象と開閉サージ保護
○1 開閉サージ
○2 開閉サージ保護
5.2 VCB保守管理のポイント
5.2.1 取り扱い上の注意
(1) 感電に注意
(2) 操作・制御回路の接触不良に注意
(3) 絶縁物の清掃は慎重に
5.2.2 VIの真空度チェック
(1) 真空度チェックの意味
(2) 真空度チェック方法
5.2.3 開閉試験
(1) 最低動作電圧の測定
(2) 操作力の測定
(3) 無負荷開閉特性試験
5.2.4 電極消耗量の測定と注油
(1) 電極消耗量の測定と接触抵抗
(2) 注油
5.3 VCSの取り扱いと保守管理
5.3.1 VCSの種類と開閉性能
(1) VCSの種類
(2) 開閉性能
5.3.2 操作・制御電流と動作試験
(1) 操作・制御電流
(2) 動作試験
5.3.3 保守管理上の注意事項
(1) コンデンサ開閉用の回数管理
(2) 真空チェックと接点消耗量のチェックと注油
5.4 実務資料
(1) JIS規格のVCBは発電機用には不向き
(2) 各社のVCB取扱説明書の要約
(3) OCR搭載(Auto.V)形VCB
(4) 開閉サージ現象
(5) 開閉サージ被害と対策
○1 コンデンサ開閉で乾式変圧器が絶縁破壊
○2 中古電動機のサージ保護と雷害防止
6章 変圧器
6.1 変圧器の種類と構造
6.1.1 変圧器の分類
(1) 巻線による分類
(2) 内部構造による分類
(3) 冷却方式による分類
(4) 極性による分類
(5) 用途による分類
6.1.2 変圧器の構造
(1) 油入変圧器の構造と関連用語
(2) 使用材料
(a) 鉄心材料
(b) 巻線材料
(c) 巻線の構造
(d) 絶縁材料
(e) タンクなどの塗装
(3) 付属品
6.2 変圧器の定格
(1) 定格とは
(2) 定格容量
(3) 定格周波数と定格力率
― 6 ―
(4) 角変位
(5) 短絡インピーダンス
6.3 変圧器の特性と機能
6.3.1 変圧器の効率
(1) 無負荷損と負荷損
(2) 効率
6.3.2 絶縁の種類と温度上昇
6.3.3 変圧器の結線
(1) 単相三線式変圧器
(2) 三相変圧器
(3) 混食防止板付変圧器
6.3.4 励磁突入電流
6.3.5 トップランナー変圧器
(1) トップランナー変圧器とは
(2) トップランナー変圧器の損失特性
(3) トップランナー変圧器の励磁突入電流
6.4 変圧器の使われ方
6.4.1 変圧器の端子記号
6.4.2 変圧器の一次巻線タップ電圧
6.4.3 不平衡負荷の制限と対応
6.4.4 変圧器の各種接続(結線)法
(1) 逆V接続
(2) スコット接続
(3) 灯動共用変圧器
(4) 異容量V接続
6.4.5 注意事項
(1) 高調波による異音に注意
(2) 三相4線式の中性線電流に注意
(3) 60Hz仕様品を50Hz地区では使用禁止
6.5 変圧器の保守管理
6.5.1 油入変圧器の保守・点検基準
(1) 変圧器本体の絶縁劣化
(2) 絶縁油の劣化
6.5.2 油中ガス分析
(1) 油中ガスの抽出と分析
(2) 絶縁油及び絶縁紙の過熱による発生ガス
6.5.3 油入変圧器の経年劣化度(寿命)診断
(1) 経年劣化度を左右する材料とその特性
(2) 変圧器の監視
6.5.4 変圧器の劣化と故障率
(1) 工場設備の故障率 (2) 小容量変圧器の経年劣化特性
6.5.5 小容量変圧器の劣化診断
(1) 小形油入変圧器の劣化診断
(2) 小形モールド変圧器の劣化診断
7章 高圧進相コンデンサと直列リアクトル
7.1 進相コンデンサの設置の実態
7.1.1 進相コンデンサの設置効果
(1) 高圧側設置
(2) 低圧側設置
(3) 集中設置と分散設置
7.2 高圧コンデンサの変遷と素子種別
7.2.1 高圧進相コンデンサの変遷
7.2.2 SHコンデンサの特徴
7.2.3 高圧進相コンデンサ関連の規格の改定
7.2.4 定格電圧・定格容量の変更
7.2.5 旧JIS規格品と現行JIS規格品の混在使用
7.2.6 直列リアクトル高調波耐量強化
7.2.7 絶縁階級から絶縁強度への変更
7.2.8 放電コイル
7.2.9 その他の規格
7.3 高圧コンデンサの開閉
7.3.1 コンデンサの投入時の突入電流
7.3.2 コンデンサ突入電流による影響
7.3.3 コンデンサの開放
7.3.4 コンデンサ開放後の放電
7.4 高圧進相コンデンサの保護
7.4.1 NHコンデンサの素子破壊現象
7.4.2 NHコンデンサの保護方式
7.4.3 SHコンデンサの保護方式
7.5 自動制御の方式
7.6 直列リアクトル
7.6.1 リアクタンスについて
7.6.2 高圧直列リアクトルの高調波障害
(1) 高圧直列リアクトルの設置の実態
(2) 高圧直列リアクトル(旧JIS規格品)の第5次高調波による影響
7.6.3 直列リアクトルの保護対策
7.7 保守管理
7.7.1 通常点検
(1) 外観
(2) 温度上昇
(3) 異常音
7.7.2 精密点検
(1) 電流測定
(2) 静電容量測定
(3) 絶縁抵抗測定
7.7.3 点検要領
8章 保護継電器
8.1 保護継電器の使われ方と注意点
8.1.1 基本的な回路構成と役割
[1] VT.CTの役割
(1) 計器用変圧器VT(Voltage Transformer)
(2) 計器用変流器CT(Current Transformer)
[2] 保護継電器の役割
(1) 保護継電器の具備すべき条件
(2) 過電流継電器の使われ方
(3) 地絡継電器GRと方向地絡継電器DGR
8.1.2 保護継電器の種類(駆動原理による分類)
(a) 誘導円板形
(b) 可動コイル形
(c) 静止形
8.2 過電流継電器 OCR
8.2.1 過電流継電器の性能
(1) 不動作特性
(2) フローチング
(3) 動作電流特性
(4) 動作時間特性
(5) 慣性特性
(6) 復帰特性
(7) 動作整定の標準値
8.2.2 過電流保護協調
[1] 過電流保護協調の概要
[2] 保護装置の動作協調
(1) 段階限時による選択遮断方式
(2) 高圧限流ヒューズとの検討
8.2.3 過電流継電器整定例
[1] 整定の概要
[2] 具体的検討例
8.3 地絡保護装置
8.3.1 地絡保護装置の概要
[1] 無方向性の地絡保護装置
[2] 地絡方向継電装置
8.3.2 地絡電流と零相電流・零相電圧について
(1) 零相電圧Vo,零相電流Ioとは
(2) 地絡電流の分布と零相電流
(3) 一線完全地絡の場合の地絡電流分布
(4) 一線地絡時の等価回路
8.3.3 動作協調
(1) 時限整定による動作協調
(2) 時限整定の実際
8.4 現場基準と判定基準
8.4.1 試験用電源
[1] 他電源方式
(1) 容量の問題
(2) 波形の問題
[2] 自電源方式
8.4.2 OCR連動試験とGR・DGR試験
[1] OCR連動試験
(1) 試験回路の接続
(2) 回路の確認
(3) 動作特性試験
(4) 誘導形OCRの手入れ
(5) 試験完了
[2] 地絡継電器(GR,DGR)の試験
(1) 試験回路の接続
(2) 動作電流特性
(3) 動作時間特性
(4) 管理値
(5) 慣性特性試験
8.4.3 DGRの単体試験
[1] 試験回路図
[2] 試験方法
(1) 最小動作電圧測定
(2) 最小動作電流試験
(3) 動作時間測定
(4) 位相特性範囲測定
(5) 管理値
(6) 慣性特性試験
(6) 試験完了
9章 耐雷対策
9.1 絶縁特性とサージ過電圧
9.1.1 高圧配電線
9.1.2 碍子や機器のV―t特性
9.1.3 雷によるサージ過電圧
(1) 直撃雷によるサージ電圧
(2) 誘導雷によるサージ電圧
(3) 逆流雷によるサージ電圧
(4) 配電線の雷害原因の3種類図
9.1.4 接合回路のケーブル内振動電圧
9.2 絶縁協調と避雷設備
9.2.1 避雷器動作時の電圧波形
9.2.2 避雷器動作時の電圧分布
(1) 機器に加わる電圧波形
(2) 避雷器による誘導雷抑制
9.2.3 避雷器の種類と特性
9.2.4避雷器の効果
(1)中間柱(点)に設置の避雷器
(2)末端柱(点)に設置の避雷器
9.2.5 避雷器の接地
9.2.6 避雷器の規格
(1) 線路用避雷器の規格
(2) 避雷器の選定
9.2.7 避雷器の漏れ電流測定器
9.3 低圧回路の雷サージ侵入と対策
9.3.1 雷サージの侵入
9.3.2 サージ防護デバイスと等電位ボンディング
9.3.3 耐雷トランス
9.3.4 SPDの種類と運用
9.3.5 SPDの配線方法
9.3.6 SPDの効果
9.4 耐雷に関する事項
9.4.1 標準インパルス電圧波形
9.4.2 避雷器に関する用語
9.4.3 雷被害の実例
(1) 体育館・プール施設
(2) マンション施設
(3) 学校施設
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