達人プログラマーからElixirを学ぶ
Dave Thomas 著/笹田耕一・鳥井 雪 共訳
ISBN:978-4-274-21915-3
定価(本体2,800円+税)
A5判/344頁
本書は、プログラミング言語Elixirを解説した
Dave Thomas, Programming Elixir 1.2
の日本語版です。
Elixirは、Rubyライクな文法を持ち、ErlangのVM(BEAM)上で動作する
関数プログラミング言語です。俗に「RubyのとっつきやすさとErlangの
パワーを兼ね備えた言語」などと言われます。
2012年にJosé Valim氏によって生み出された比較的若い言語ですが、急速に人気が上昇し、2014年からはユーザカンファレンスElixirConfが毎年開催され、今年は500人近くが登録するほどになっています。
日本でも、東京でtokyo.ex(beam-lang.tokyo参照)や、北海道でSapporo.beam(サッポロビーム)などのイベントが開催されています。
原著者のDave Thomas氏は、ベテランプログラマであり、
アジャイルソフトウェア開発宣言
の共著者、技術書出版社
Pragmatic Bookshelf
の創業者として知られています。同時に、
Programming Ruby
(『プログラミングRuby』)や
The Pragmatic Programmer
(『達人プログラマー』)をはじめとする数々の定番書の著者でもあり、その説明のたくみさには定評があります。
同氏にとってElixirは、Ruby以来久しぶりにほれ込んだ言語で、それで解説書を執筆するに至ったのだそうです。
日本語への翻訳は、Rubyのコア開発者として知られ、『アンダースタンディング コンピュテーション』を監訳された笹田耕一氏と、
Rubyプログラマであり
『ルビィのぼうけん』
を訳された鳥井雪氏にお願いしました。
加えて、ElixirやErlangをはじめとするプログラミング言語に造詣の深い方々に、翻訳草稿段階でのレビューをしていただきました。
本書は、Elixirの勘所を厳選したうえで丁寧に解説するという方針で
書かれています。
300ページ超と決して薄くはない本ですが、最小限のボリュームでElixirの
要所を知るために最適な構成となっています。
本書の詳細目次は
小社公式サイトの本書のページ
でご覧いただけます。
冒頭部分は、オーム社eBook Storeの本書のページにある
サンプルファイルのリンクからご覧いただけます。
また、Elixirを深く理解するには、Erlangの知識が大いに役に立つ
ことと思います。
そのようなときは、併せて次のErlang解説書もご覧ください。
非公式ではありますが、本書のサポートページが次の場所に設けられています。
正誤情報を読者のみなさんと共有したり、発行後の追加情報などがあれば掲載していければと考えています。
本書の発行にご協力いただいたみなさまに感謝します。
現在手に入るElixirの日本語による解説書として、本書が最良の選択肢の
一つとなること、そして読者のみなさまのお役に立つことを願っています。
(森田)