内容紹介
基本的な事項に的を絞り,図面を多く使用し,わかりやすく解説した教科書!
電気回路の計算は,オームの法則,キルヒホフの法則に基づいて行われ,きわめて単純な代数計算により実行できるが,交流電圧電流を扱う場合,電圧と電流の間に時間的なずれ(位相差)が生じ,電圧,電流の加減算に基づく回路計算が複雑になる。これを解決するのが複素変数 のである。しかし,初学者が最も頭を悩ますのがこの の扱いである。本書では, を導入する過程について特にページを割いた。多くの類書ではベクトル図を用いて,正弦波交流を扱っているが,時間変数である正弦波と,2次元で表現されるベクトルとの繋がりを理解することに初学者は戸惑うことが多い。ベクトルによる表現をできるだけ避け,時間関数としての正弦波と の関係に力点をおいて,分かりやすく解説している。
目次
主要目次
第1章 電気回路を学ぶための基礎
第2章 電気回路の計算法
第3章 正弦波交流回路
第4章 正弦波交流回路の複素表示
第5章 電気回路計算に有用な法則
第6章 二端子回路
第7章 二端子対回路
第8章 回路応答の過渡現象
第9章 三相交流回路