内容紹介
アサシン クリードシリーズ等、数多くの人気ゲームを手掛けたカリスマ作曲家によるゲーム音楽作曲ガイド!
ゲームを構成する要素の中でも「音」は非常に重要な要素の1つです。ゲーム音楽は、プレイヤーをゲーム世界に引き込み、プレイヤーにゲームプレイのテンポやインタラクティブ性を与える複雑な楽曲になっています。ゲーム音楽を作曲するためには、音楽学校では教えてくれないさまざまな技術をマスターしなければなりません。本書は数多くの人気ゲームを手掛けたカリスマ作曲家による実践的なガイドブックです。ゲーム音楽を作曲するうえで、プロにとって必須の専門スキルやゲームにおける音楽の役割と効用を明らかにし、作曲家としてゲーム業界とどのように向き合うかまでを包括的に解説します。
このような方におすすめ
サウンドデザイナー、サウンドクリエイター、ゲームデザイナー、プランナー、ディレクター、プロデューサー、マーケティング担当、その他の現場スタッフ(プログラマー、デザイナー、アーティスト、etc)
目次
詳細目次
賞賛の声
著者について
謝辞
監訳者まえがき
意見と質問
1章 なぜゲーム音楽を作曲するか?
1.1 ゲーム音楽の作曲家に要求されるアセット
1.1.1 アセット#1:ゲームに対する愛情
1.1.2 アセット#2:ゲーマー文化を楽しめること
1.1.3 アセット#3:未開の地を開拓する意欲
1.1.4 アセット#4:テクノロジーに対する免疫
1.1.5 アセット#5:音楽への情熱
1.1.6 アセット#6:個人事業主としてやっていく覚悟
1.1.7 アセット#7:新しい形態の芸術を創造しているという自覚
1.1.8 アセット#8:ギャンブラーとしての性分
1.1.9 アセット#9:チームスピリット
1.2 なぜゲーム音楽を作曲するか?
2章 作曲家に必要とされるスキル
2.1 音楽教育
2.1.1 正式な教育機関
2.1.2 個人レッスン
2.1.3 独学
2.2 音楽鑑賞能力
2.3 演奏家としての才能
2.4 音楽理論
2.5 作曲の経験
3章 没入感:音楽によりプレイ体験を深める
3.1 不信の自発的停止
3.2 没入感
3.3 没入感と不信の自発的停止
3.4 音楽と没入感の 3つの段階:#1 能動的な関与
3.4.1 能動的な関与への道:初期の心理的な不安を取り除く
3.4.2 能動的な関与への道:道順の案内
3.4.3 能動的な関与への道:ゲームの状態を知らせる
3.4.4 能動的な関与への道:時間の感覚
3.5 音楽と没入感の 3つの段階:#2 忘我的な熱中
3.5.1 忘我的な熱中への道:強力な視覚的効果
3.5.2 忘我的な熱中への道:面白い課題
3.5.3 忘我的な熱中への道:説得力のある筋書き
3.6 音楽と没入感の 3つの段階:#3 完全な没入
3.6.1 完全な没入の前提条件#1:注意を引く
3.6.2 完全な没入の前提条件#2:共感
3.7 音楽によりプレイ体験を深める
4章 テーマの重要性
4.1 ライトモチーフとイデーフィックス
4.1.1 ライトモチーフ
4.1.2 イデーフィックス
4.1.3 イデーフィックスの適用例:『アサシン クリード III レディ リバティ』
4.2 ゲームにおけるテーマの使用
4.2.1 効果的なゲームのメロディーの条件
4.2.2 楽器によるアレンジ
4.2.3 変奏曲と断片抽出
4.2.4 主題と変奏の適用例:『アサシン クリード III レディ リバティ』
4.2.5 テーマによりゲーム体験を向上させる
4.3 まとめ
5章 音楽のジャンルとゲームのジャンル
5.1 音楽とターゲット層
5.2 ゲームのターゲットとする市場
5.3 DGD1人口統計モデル
5.4 音楽と性格
5.5 音楽のジャンルとゲームのジャンルの関係
5.5.1 シューティングゲーム
5.5.2 プラットフォームゲーム
5.5.3 アドベンチャーゲーム
5.5.4 ロールプレイングゲーム
5.5.5 サバイバルホラーゲーム
5.5.6 レースゲーム
5.5.7 シミュレーションゲーム
5.5.8 ストラテジーゲーム
5.5.9 パズルゲーム
5.5.10 対戦型格闘ゲーム
5.5.11 ステルスゲーム
5.6 まとめ
6章 ゲームにおける音楽の役割と働き
6.1 心理状態を形成するための音楽
6.2 ワールドを形成するための音楽
6.3 速度を感じさせるための音楽
6.4 フィードバックとしての音楽
6.5 その他の音楽の役割
6.5.1 音楽によるブランディング
6.5.2 境界線としての音楽
6.6 まとめ
7章 資料収集とワークフロー
7.1 資料収集
7.1.1 入手すべき資料:ゲームのプレイ動画
7.1.2 入手すべき資料:ゲームデザインドキュメント
7.1.3 入手すべき資料:ダイアログスクリプト
7.1.4 入手すべき資料:コンセプトアート
7.1.5 入手すべき資料:絵コンテ
7.1.6 入手すべき資料:サウンドアセットリスト
7.1.7 入手すべき資料:ゲーム内ムービー
7.1.8 入手すべき資料:ゲームの実装
7.2 ワークフロー
7.2.1 並行で行うべき作業:調査
7.2.2 並行で行うべき作業:音源ライブラリーの拡充
7.3 まとめ
8章 開発チーム
8.1 チームの構成
8.1.1 ミュージックエグゼクティブ/ミュージックディレクター
8.1.2 ミュージックスーパーバイザー
8.1.3 プロデューサー
8.1.4 オーディオディレクター/オーディオリード
8.1.5 サウンドデザイナー
8.1.6 その他の部署
8.2 チーム内での作曲家のポジション
9章 ゲームで制作する音楽の種類
9.1 ピッチトレイラーとバーティカルスライス
9.2 ティザー広告
9.3 テスト用トラック
9.4 グローバルトラック
9.5 メインテーマ
9.6 チュートリアルの音楽
9.7 アクショントラックと環境トラック
9.8 パズルトラック
9.9 スクリプテッドシーケンス/カットシーン/クイックタイムイベント/ゲーム内ムービー
9.10 アトラクトモード
9.11 予告編の音楽
9.12 ゲームにおける音楽の役割
10章 ゲームにおけるリニアな音楽
10.1 ループ
10.1.1 ループを実現するための作曲技法
10.1.2 ループを実現するための制作技法
10.1.3 ループの制作における諸問題
10.1.4 ループまとめ
10.2 スティンガー
10.2.1 勝利スティンガー
10.2.2 敗北スティンガー
10.2.3 転換スティンガー
10.2.4 暗示スティンガー
10.2.5 報酬スティンガー
10.2.6 スティンガーの適用例:『Dead Space』
10.3 ワンショット
10.3.1 ゲーム内ワンショット
10.3.2 ゲーム内ムービーとカットシーン
10.3.3 スクリプテッドシーケンス
10.4 まとめ
11章 ゲームにおけるインタラクティブな音楽:レンダリングした音楽の場合
11.1 18世紀のインタラクティブな音楽
11.2 ホリゾンタルリシーケンシング
11.2.1 ホリゾンタルリシーケンシングの適用例#1:『スピード・レーサー』
11.2.2 ホリゾンタルリシーケンシングの適用例#2:『Tron 2.0』
11.2.3 ホリゾンタルリシーケンシングの適用例#3:クイックタイムイベント
11.2.4 ホリゾンタルリシーケンシングの長所と短所
11.3 バーティカルレイヤリング
11.3.1 バーティカルレイヤリング vs ステムミックス
11.3.2 バーティカルレイヤリングの適用例#1:『The Maw』
11.3.3 バーティカルレイヤリングの適用例#2:『InFAMOUS 2』
11.3.4 バーティカルレイヤリングの適用例#3:『リトルビッグプラネット』
11.4 まとめ
12章 ゲームにおけるインタラクティブな音楽:データとしての音楽の場合
12.1 MIDI
12.2 MOD
12.3 ジェネラティブミュージック
12.3.1 最古のジェネラティブミュージック
12.3.2 ジェネラティブミュージックの歴史
12.3.3 初期のテレビゲームにおける適用例
12.3.4 現代のテレビゲームにおける適用例
12.4 まとめ
13章 技術的なスキル
13.1 作曲のためのオーディオテクノロジー
13.1.1 PC
13.1.2 オーディオインタフェース
13.1.3 ハードディスク
13.1.4 MIDIキーボード
13.1.5 ミキサー/プリアンプ
13.1.6 スピーカー/ヘッドフォン
13.1.7 DAW
13.1.8 プラグイン
13.1.9 ソフトシンセ/ソフトウェアサンプラー
13.1.10 音源ライブラリー/バーチャル楽器
13.1.11 ループライブラリー/ループ編集ソフト
13.2 ゲーム開発のためのオーディオテクノロジー
13.2.1 プロプライエタリなソフトウェア
13.2.2 ミドルウェア
13.2.3 サラウンドサウンド
13.3 テクノロジーの購入
14章 ビジネスパーソンとしてのスキル
14.1 書くスキル
14.2 話すスキル
14.3 Webサイトの構築
14.4 情報収集
14.5 データベースの構築
14.6 カンファレンスへの参加
14.7 批判との付き合い方
14.8 近況の報告
14.9 期待を上回る成果
あとがき
参考文献
推奨図書
ゲーム索引
索引
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