内容紹介
「生命」とは何か?「物質」であることとの違いは?生命科学の宝は境界領域にある!
世界ではじめてヒトゲノムの大規模解析を唱えた著者が,専門領域を越えて挑戦する生命科学研究のすばらしさを語る。
「彼を知り己を知れば,百戦して殆からず」彼=自然や生命を知り,己=科学者であることを知る。
本書の第1部では,自然界にはどんな過去と現在があるのか? これまでどのように探られてきたか? どんな背景があるのか? とくに生命界を物質界でどのように位置づけるか? を考える。また第2部では生命を科学することの目的は何か? それに達するために,どんな考え方をするのか? どんなツールをもっているか?を語る。
本書を通じて生命科学研究のロマンを味わっていただきたい。
このような方におすすめ
科学研究にもつ,高校生,大学生,一般の方
目次
主要目次
はじめに:なぜこの本を書いたか
第1部 生命とは何だろうか―彼を知る
第1章 壮大な自然を眺望する─時間・サイズそして領域
第2章 生命はなぜ不思議か─物質界の特区
第3章 物質と生命の違い─情報と秩序の観点から─
第4章 人工機械と生命機械─比喩と解析
第5章 設計書を開く─生命戦略の解明に向けて
第2部 科学者の発想─己を知る
第6章 探究⇒理解・納得─知のらせん階段
第7章 アイディアの湧出と紆余曲折─議論から理解へ
第8章 岐路と判断…………………………
第9章 元気を出そう─日本人は科学者・技術者になる資質をもっている─
おわりに
付録1 ゲノム科学総合研究センター(GSC)設立まで─「和田昭允日記」抜粋
付録2 わが国で革新的な研究をするときの問題点─小柴カミオカンデと和田DNAの比較