内容紹介
Pythonを使って線形代数学を見える化して学ぼう!
本書は、大学初年次に学ぶ基礎数学科目の一つであり、具体的なところでは機械学習やコンピュータグラフィックス、ゲームプログラミングなどの基礎となる線形代数を、Pythonを使って学ぶものです。
線形代数は、微分・積分とならび基礎的な数学の一つですが、ふつうに勉強するとベクトル・行列計算が面倒くさく、また定義や概念が多く抽象的な表現も多いため、なかなか理解しづらい学問といえます。
そこで本書は、Pythonによるプログラミングを用いて以下の工夫を施すことで、よりわかりやすく、またビジュアルにベクトルを見るなどの体験を通して、線形代数を学べるようにまとめました。
1)2次元平面や3次元空間のベクトルを視覚的に表現する
2)関数をグラフ化することで、ベクトル計算の意味を理解しやすくする
3)面倒なベクトルや行列の計算をプログラミングで表現する
4)手計算では不可能な高次の線形計算を、具体的なデータ(音や画像)を用いて表現する
5)通常の教科書の演習問題レベルの計算問題をプログラミングによる数式処理で求める
改訂にあたり、全体を見直すとともに、この4年間で変化したPython環境の見直し、カラー画像・3D・動画およびサウンドを閲覧できるQRコードの配置、第9章・第10章の練習問題の追加などを行いました。
本書が、読者の線形代数学のより一層の理解の一助となれば幸いです。
このような方におすすめ
・理工系の大学学部生
・機械学習や3Dゲーム制作などで線形代数を学ぶ必要があるがオーソドックスな数学本はつらいエンジニア
・Pythonによる数式処理を学びたい方
目次
主要目次
第1章 数学の基礎とPythonによる表現
第2章 線形空間と線形写像
第3章 基底と次元
第4章 行列
第5章 行列の基本変形と不変量
第6章 内積とフーリエ展開
第7章 固有値と対角化
第8章 ジョルダン標準形とスペクトル
第9章 力学系
第10章 線形代数の応用と発展