内容紹介
初めて機械要素を学ぶ工業系の学生、若手技術者のための入門書。
本書は1964年に初版が刊行され、以来、工業系教育機関、工業系技術者から好評を得て、通算60刷、累計6万部を超えました。
機械を構成する要素(ねじ、歯車、カム、軸受など)や、これらが実際に応用されている各種の機械、その機構についての基礎知識をまとめ、実体感が得られる写真や立体図を多用したわかりやすい解説で、独習書としても最適です。
このたびの改訂は、長年にわたり本書を講義で使用してきた改訂者が、旧JIS規格は最新のものを反映し、場合によっては旧規格と最新規格を併記して、初学者の学習の便を図り、各章に掲載の[章末問題]と巻末に掲載の[解答・解説]を書き下ろして増補しました。
※本書籍は、理工学社から2003年に発行されていた『初学者のための機械の要素(第3版)』
(ISBN978-4-8445-2532-5)を、オーム社から改訂第4版として、判型と書名を変更して発行するものです。
オーム社からの発行にあたっては、理工学社の版数を継承して書籍に記載しています。
このような方におすすめ
工業系の学生、若手工業系技術者。
工業系教育機関での教科書・参考書、工業系企業での若手技術者の研修用テキスト。
目次
主要目次
1章 機械と機械要素
2章 結合用機械要素
3章 運動伝達用機械要素
4章 運動制御用機械要素
5章 流体用機械要素
6章 回転体
7章 自動制御
練習問題解答・解説
詳細目次
1章 機械と機械要素
1・1 機械とはどんなものか
1・2 機械要素
1・3 日本産業規格
練習問題
2章 結合用機械要素
2・1 ねじ
1. ねじとはどういうものか
2. おねじとめねじ
3. ピッチとリード
4. 右ねじと左ねじ
5. ねじ山
(1) 三角ねじ
(2) 角ねじ
(3) 台形ねじ
(4) 管用ねじ
6. ねじ山の規格
7. ねじの用途
(1) 固定用
(2) 運動伝達用
(3) 測定用
2・2 ねじ部品
1. ボルト
(1) 通しボルト
(2) 押さえボルト
(3) 植込みボルト
(4) 小ねじ
(5) 止めねじ
(6) タッピンねじ
(7) 木ねじ
(8) ボールねじ
(9) アイボルト
(10) 控えボルト
(11) 特殊な形のボルト
2. ナット
(1) 六角ナット
(2) 四角ナット
(3) 丸ナット
(4) フランジナット
(5) 球面座付きナット
(6) 袋ナット
(7) 溝付きナット
(8) つまみナット
(9) 蝶ナット
(10) アイナット
(11) ばね板ナット
3. ねじの締め付け
4. ナットの固定法
(1) ロックナットを用いる方法
(2) ピンを用いる方法
(3) 座金を用いる方法
(4) 小ねじによる方法
5. ねじ部品の図面の描き方
6. ねじ部品の分解・結合工具と使用法
7. ねじの分解・結合上の注意
2・3 キー
1. 平行キー
2. こう配キー
3. 半月キー
4. 平キー
5. 角キー
6. 丸キー
7. スプラインとセレーション
8. キーの大きさと取付け
2・4 コッタ
2・5 ピン
2・6 止め輪
2・7 リベット
1. リベット継手の種類
2. リベットの強さ
3. リベット継手の修理
2・8 軸継手
1. 固定軸継手
(1) スリーブ継手
(2) フランジ継手
(3) たわみ継手
(4) 伸縮継手
2. オルダム継手
3. 自在継手
4. 剛性たわみ軸継手
5. クラッチ
(1) かみ合いクラッチ
(2) 摩擦クラッチ
(3) フリーホイール
(4) 流体クラッチ
2・9 その他の結合法
練習問題
3章 運動伝達用機械要素
3・1 軸
3・2 軸受
1. 平軸受
(1) 軸受金の形状
(2) 軸受金の材料
(3) 油溝
(4) 大型の平軸受
2. スラスト軸受
(1) 立て軸受
(2) ミッチェル軸受
(3) つば軸受
3. 軸受の潤滑
(1) 滴下給油法
(2) オイルリング給油法
(3) 圧送式給油法
(4) その他
4. 軸受部のすきま
5. 転がり軸受
(1) 玉軸受
(2) アダプタ付き玉軸受
(3) ころ軸受
(4) 円すいころ軸受
(5) 球面ころ軸受
(6) 針状ころ軸受
(7) ミニアチュア玉軸受
6. 特殊な軸受
(1) プラスチック軸受
(2) 焼結含油軸受
(3) 空気軸受
(4) センタ軸受
(5) 磁気軸受
(6) 密閉装置
7. 転がり軸受の略画法
3・3 摩擦車
1. 摩擦円板車
2. 傘車
3. スキュー車(食い違い軸車)
4. 速度比の一定でない転がり伝動車
3・4 巻き掛け伝動装置
1. ベルト
(1) ベルト伝動
(2) ベルト伝動装置の速度比
(3) ベルト車(プーリ)
(4) ベルトの回転方向と掛け方
(5) ベルトの長さ
2. Vベルト伝動
3. 歯付きベルト伝動
4. チェーン伝動
(1) ローラチェーン
(2) サイレントチェーン
5. ロープ伝動
(1) ロープ
(2) ワイヤーロープ
3・5 歯車
1. 歯車伝動
2. 歯車の各部の名称
① ピッチ円
② (かみ合い)ピッチ
③ モジュール
④ ダイヤメトラルピッチ
⑤ 圧力角
⑥ 歯先円
⑦ 歯元円
⑧ 歯末のたけ
⑨ 歯元のたけ
⑩ 全歯たけ
⑪ 歯末の面
⑫ 歯元の面
⑬ 頂げき
⑭ 円弧歯厚
⑮ 歯溝の幅
⑯ バックラッシ
⑰ 歯幅
⑱ リード
3. 歯形
(1) インボリュート歯形
(2) サイクロイド歯形
(3) インボリュート歯形とサイクロイド歯形の得失
4. インボリュート歯車
(1) 基準ラック
(2) 標準歯車と転位歯車
5. 歯車の種類
(1) 平歯車
(2) ラックとピニオン
(3) ピン歯車
(4) はすば歯車
(5) かさ歯車
(6) 食い違い軸歯車
(7) ねじ歯車
(8) ウォームギヤ対
6. 歯車装置の回転比
(1) 歯車列の回転比
(2) 差動歯車
(3) 差動歯車の回転比
7. 歯車の略画法
3・6 カム
1. カムの種類
(1) 板カム
(2) 円筒溝カム
(3) 斜面カム
(4) 確動カム
(5) 逆カム
(6) ねじ
2. カムの外形の決め方
(1) 板カムの形
(2) 円筒カムの形
3・7 リンク装置
1. 四節回転連鎖の運動
(1) てこクランク機構の運動
(2) てこクランク機構の実用例
(3) 機構の置き換え
(4) 二組てこ機構の応用例
2. スライダクランク連鎖
(1) 往復スライダクランク機構
(2) 揺動スライダクランク機構
(3) 回りスライダクランク機構
3. ダブルスライダクランク連鎖
4. 球面リンク装置
3・8 間欠的運動伝達用要素
1. 間欠機構
2. クリックとラチェット車
3. 欠け歯歯車による間欠運動
練習問題
4章 運動制御用機械要素
4・1 ブレーキ
1. ブロックブレーキ
2. バンドブレーキ
3. その他のブレーキ
4・2 ばね
1. ばねの種類
(1) 板ばね
(2) コイルばね
(3) 渦巻きばね
(4) 棒ばね
(5) その他のばね
2. ばね用材料
3. ばねの略画法
4・3 エスケープメント
練習問題
5章 流体用機械要素
5・1 管の種類
① 鋳鉄管
② 継ぎ目なし鋼管
③ 鍛接管
④ リベット継ぎ管および溶接管
⑤ 銅管および黄銅管
⑥ 鉛管
⑦ たわみ金属管
⑧ ゴムホース
⑨ 合成樹脂管
5・2 管継手
1. ねじ継手
2. フランジ継手
3. いんろう継手
4. 伸縮継手
5. はんだ付け継手
5・3 弁およびコック
1. 持ち上げ弁
(1) 止め弁
(2) 自動弁
① 逆止め弁
② 安全弁
③ 減圧弁
(3) 機械駆動弁
2. すべり弁
3. バタフライ弁
4. コック
5・4 パッキンとパッキン箱
1. パッキン
2. パッキン箱
3. オイルシールおよびOリング
(1) オイルシール
(2) Oリング
(3) その他の密封装置
5・5 圧力容器
5・6 流体伝動
1. 流体伝動装置
2. 空気伝動装置
(1) 空気圧縮機
(2) 電車の自動開閉ドア
(3) リベット打ち機
3. 液体伝動装置
(1) 液体伝動
(2) 液体ポンプ
4. 油圧プレス機械
5. 自動車の油圧ブレーキ
6. 流体継手
7. 静水力伝動装置(水圧力継手)
練習問題
6章 回転体
6・1 はずみ車
6・2 つり合いおもり
6・3 車輪
練習問題
7章 自動制御
7・1 自動制御とは
1. 気化器の液面制御
2. 蒸気機関の調速機
3. 倣い削り装置
4. 数値制御装置
7・2 自動制御の方式
1. 自動制御の構成部分
2. 開ループ制御と閉ループ制御
3. 連続的な制御と離散的な制御
7・3 自動制御系の特性
1. 素子の特性
2. 閉ループ系の特性
3. 安全性
7・4 発展する自動制御
1. 機械工業におけるオートメーション
2. プロセスオートメーション
3. 設計の自動化
4. 運転管理と自動操縦
練習問題
練習問題解答・解説
索引
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