内容紹介
ソフトロボティクスの基本構成と数理モデルについて一から解説.これからのロボット工学にかかわるすべての研究者・技術者にとっての必読書
本書は,ロボット工学の重要なキーテクノロジーであるソフトロボット学(ソフトロボティクス)の基本構成と数理モデルについて,一からわかりやすく解説した書籍です.
従来のロボットが高剛性の身体,精密かつパワフルに動くサーボモータ,緻密にコーディングされた制御プログラムで構成されるのに対して,ソフトロボットはサステイナブルで粘弾性に富んだ身体をもち,精密ではなくても,これまで人間や従来のロボットがアクセス困難であった未知の環境や変化する環境に柔軟に対応してデリケートに動作し,メンテナンスが容易であるシンプルな制御プログラムで構成されます.しかし,これには,従来のロボットとは大きく異なる基本構成と数理モデルが求められます.
本書では,柔軟物体の数理と情報処理について一から詳しく解説したうえで,やわらかい機能性材料とデバイスについて述べ,また,ソフトロボットシステムの設計と制御についてわかりやすく解説しています.これからのロボット工学にかかわるすべての研究者・技術者にとって必読書といえる内容です.
このような方におすすめ
ロボット工学(ロボティクス)の若手技術者・実務者、および学生
アクチュエータなどの機械デバイスの技術者・研究者、高分子素材の技術者・研究者、学生
目次
主要目次
第1部 柔軟物体の数理と情報処理
第1章 柔軟体モデリング
第2章 やわらかい知能
第2部 やわらかい機能性材料とデバイス
第3章 ソフトアクチュエータ
第4章 やわらかいセンサ
第3部 ソフトロボットシステムの設計と制御
第5章 設計指針と製作方法
第6章 ソフトロボットの基本機能と制御
詳細目次
序 章 ソフトロボットの概念
0.1 ソフトロボットとは何か
0.2 ソフトロボットの歴史
0.3 剛体ロボットからのソフトロボット学検討
第1部 柔軟物体の数理と情報処理
第1章 柔軟体モデリング
1.1 ソフトロボットの力学
1.2 弾性ロッド
1.3 柔軟曲面
第2章 やわらかい知能
2.1 やわらかい身体に制御をアウトソースする
2.2 脳-身体-環境系に対する力学系的アプローチ
2.3 やわらかい身体の情報処理能力
第2部 やわらかい機能性材料とデバイス
第3章 ソフトアクチュエータ
3.1 ソフトアクチュエータ概論
3.2 空圧ソフトアクチュエータ
3.3 イオン導電性高分子アクチュエータ
3.4 DEA
3.5 熱応答性材料
3.6 筋細胞アクチュエータ
第4章 やわらかいセンサ
4.1 やわらかいセンサの導入方法と種類
4.2 抵抗センサ
4.3 静電容量センサ
4.4 電場応答性センサ
4.5 磁気式触覚センサ
4.6 光学センサ
第3部 ソフトロボットシステムの設計と制御
第5章 設計指針と製作方法
5.1 ソフトロボットのつくり方
5.2 ソフトメカニズム
5.3 生物規範メカニズム
5.4 3Dプリンタを用いたソフトロボット製作
5.5 型成型
5.6 シート積層による曲げ構造
第6章 ソフトロボットの基本機能と制御
6.1 概 論
6.2 ソフトロボットハンド
6.3 連続ロボットアーム
6.4 インフレータブルロボット
6.5 ぜん動運動
6.6 飛行移動
6.7 遊泳移動
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