内容紹介
LTspiceを使って電子回路を学ぼう!
本書はLTspice(フリーの回路シミュレータ)を使って電子回路を学ぶものです。
単なる操作マニュアルにとどまらず、電子回路の基本についても解説します。回路の実例としては、スイッチング電源、オペアンプなどを取り上げています。
開発元のリニアテクノロジーがアナログ・デバイセズ(ADI)に買収され、業界での利用率が上がっています。また、買収後ADIの回路モデルが大量に追加され、より利便性が増しています。
このような方におすすめ
・電子機器の開発・設計などをおこなうメーカの技術者
・回路開発者,設計者
・大学・高専・工業高校の学生・先生
目次
主要目次
第1部 基礎編
第1章 まず使ってみよう
第2章 回路図入力
第3章 シミュレーション・コマンドとスパイス・ディレクティブ
第4章 波形ビューワ
第5章 コントロールパネル
第2部 活用編
第6章 簡単な回路例
第7章 スイッチング電源トポロジー
第8章 Op.Amp. を使った回路
第9章 参考回路例
第10章 SPICE モデルの取り扱い
第11章 その他の情報
付録
有用なインターネット・サイトおよび参考図書
ユーザーズ・グループ
索引
詳細目次
まえがき
第2版のまえがき
LTspice 新バージョンのリリースについて
LTspice IVからLTspice XVIIへの主な改良点
余談:なぜXVIIなのか?
補記:第2版発行後のMikeとの会話より
内容などの加筆について
第1版のまえがき(初版のまま再掲)
LTspice作者によるまえがき(英文PDF版「Preface」からの抄訳)
LTspiceの歴史的背景
LTspice Ver.IIIからVer.IVへの主な改良点
サンプルファイルについて
第1部 基礎編
第1章 まず使ってみよう
1.1 LTspiceとシミュレーションについて
1.2 ダウンロードとプログラムの更新
ソフトウェアのダウンロードとインストール
プログラムの起動
プログラムとデータの更新
公式マニュアルについて
LTspiceの特長
本書での表記に関するルール(慣習的な用法を含む)
必要なハードウェアとOS
Linux上での利用
1.3 クイック・スタート・ガイド
使い始める前の初期設定
簡単なシミュレーションと波形観測
マウス・カーソルを使ったグラフの簡単な読み取り
マウス・カーソルを使ったグラフの読み取り
効率のレポート
プローブしたグラフのノードを確認
部品電力の瞬時値のグラフ表
BOM(部品表)のレポート
部品のパラメータ編集(簡単な例題)
部品の付け替え(負荷応答特性の例)
Op.Amp.の.tran解析の例題
Op.Amp.の.AC解析の例題
回路図・波形表示・ネットリストのカラー設定・編集
ホット・キーの設定・編集
ファイル・メニュー
第2章 回路図入力
2.1 基本的な回路図編集
回路図作成に関するルール
2.2 新しい部品の配置
部品・配線の配置・編集
回路図のコピー
ビジブル・アトリビュート編集
部品を特徴づけるパラメータ編集
汎用のアトリビュート編集
配線
ノードにラベルを付ける
GNDとCOM
バス配線
ネットリストの出力
2.3 回路要素
回路要素の記述に関する解説
素子を記述する「構文」(Syntax)
電源関連素子
[Column] 高調波歪
電源関連オプション
受動部品
能動素子
スイッチ素子
伝送線路
特殊機能
2.4 階層化(ハイアラキ)
新しいシンボルの作成
ピンの追加
階層化の簡単な例題
グローバル・ノードの設定
シンボルの自動生成
2.5 ユニバーサルOp.Amp.
level.1
level.2
level.3a
level.3b
2.6 ISO16750/7637電源モデル
[Column] ラプラス変換とフーリエ変換
第3章 シミュレーション・コマンドとスパイス・ディレクティブ
3.1 解析命令のドット・コマンド
.TRAN解析(時間に対するトランジェント(過渡応答)解析)
.AC解析(周波数応答を調べる・小信号AC解析)
.DC解析(直流スイープ(掃引)解析)
.NOISE解析(ノイズ解析)
.TF解析(直流小信号伝達関数解析)
.OP解析(動作点解析)
3.2 スパイス・ディレクティブ
3.3 コメント(Comment)
3.4 使用頻度の高いドット・コマンド
.OPTIONS(シミュレーションのオプション設定)
autognd(新キーワード)
.INCLUDE(ほかのファイルのインクルード(読み込み))
.LIB(ライブラリの読み込み)
.MODEL(SPICEモデルの定義)
AKOオプション
.PARAM(ユーザ定義パラメータ)
.STEP(パラメータ掃引)
.SAVE(保存データの指定)
.TEMP(温度掃引)
3.5 サブサーキットに関するドット・コマンド
3.6 その他のドット・コマンド
.BACKANNO
.END(SPICEリストの終了)
.FOUR(離散フーリエ変換/THD/力率)
.IC(初期状態の設定)
.NODESET(初期の動作点の値を与える)
.SAVEBIAS(動作点の保存)
.LOADBIAS(以前解析したDC解を読み込む)
.NET(.AC解析における、回路網パラメータの計算)
.FUNC(ユーザ定義関数)
.FERRET(URLで与えられるファイルのダウンロード)
.WAVE(選択したノードの.wavファイルへの書き出し)
.NODEALIAS
.SOFTSTART
.MACHINE(ステート・マシン)
3.7 SOA(パワーMOS-FET)
3.8 SOA(PCBとヒートシンク)
第4章 波形ビューワ
4.1 グラフ・ペイン(波形表示窓)
4.2 データ・トレースの選択
プロット環境と条件の保存
4.3 波形の演算
4.4 AC解析のグラフ表示
4.5 ユーザ定義関数
4.6 軸のコントロール
x軸の変数設定
群遅延グラフ表示
高速フーリエ変換(FFT)表示
ステップ実行時のトレースの選択
表示データ圧縮の影響
4.7 ファスト・アクセス・ファイル・フォーマット
4.8 グラフ読み取り・演算コマンド
.MEASUREコマンド
.MEAS[URE]の一般的構文
[Column] スルー・レートと立ち上がり・立ち下がり時間
4.9 プロット・ペインの追加
4.10 シミュレーション結果を、時間等間隔で出力する方法
第5章 コントロールパネル
5.1 コントロールパネル概要
5.2 各パネルの設定
Operation
Hacks
Internet
Netlist Options
Sym. & Lib. Search Path
Waveforms
Compression
Save Defaults
SPICE
Drafting Options
第2部 活用編
第6章 簡単な回路例
6.1 R・C・L のV-I特性
抵抗
キャパシタ(コンデンサ)
インダクタ(コイル)
【補足】RLC直列回路のステップ応答
6.2 C・Lの交流特性
C(キャパシタンス)の周波数特性とRCフィルター
L(インダクタンス)の周波数特性とRLフィルター
6.3 能動素子のV-I特性
バイポーラ・トランジスタ
電界効果トランジスタ(FET)
6.4 トランジスタ交流増幅器
1段トランジスタ交流増幅器
2段トランジスタ交流増幅器
6.5 CMOSロジック回路
NOT(否定(インバータ))
NAND(2入力・論理積の否定)
NOR(2入力・論理和の否定)
第7章 スイッチング電源トポロジー
7.1 Buck(降圧)コンバータ
7.2 Boost(昇圧)コンバータ
同期整流
逆起電力
7.3 フライバック・コンバータ
7.4 SEPICコンバータ
7.5 Cukコンバータ
7.6 ZETA
7.7 Buck-Boost(昇降圧)コンバータ
7.8 フォワード・コンバータ
第8章 Op.Amp.を使った回路
8.1 Op.Amp.とは
理想的Op.Amp.と現実のICの違い
Op.Amp.を利用した典型的な増幅回路
8.2 Op.Amp.の.AC解析の例題
Op.Amp.のマクロ・モデルを使った基本的シミュレーション
利得のあるハイパスフィルター
利得のあるローパスフィルター
Op.Amp.を利用したシュミット回路
第9章 参考回路例
9.1 Educationalフォルダにある回路例
RCノッチフィルター
Howland定電流回路
バンド・ギャップ・リファレンス
9.2 ロジック・シミュレーション例
LTspiceのロジック・ライブラリ
2進カウンタ(バイナリ・カウンタ)
加算器
9.3 その他の応用回路例
サウンド・ファイルの出力例
.STEPによる複数のWAVEファイルを個別に出力する
WAVEファイルの周波数解析
第10章 SPICEモデルの取り扱い
10.1 テキスト・ドリブン形式の表記法
テキスト・ドリブン形式で表記する意味と歴史的背景
テキスト・ドリブン形式で表記するための基本的文法
テキスト・ドリブンの例題
テキスト・ドリブンでのグラフ表示
10.2 SPICEモデルを回路図中に取り込む(A)
モデル・ファイル(.MODEL)の扱い方
SUBCKT(テキスト・ファイル)で記述されたFETの例
10.3 SPICEモデルを回路図中に取り込む(B)
サブサーキット(SUBCKT)の扱い方
10.4 SPICEモデルを回路図中に取り込む(C)
Op.Amp.のサブサーキット(SUBCKT)の扱い方
10.5 SPICEモデルを回路図中に取り込む(D)
モデルファイルから、シンボルの自動生成の仕方
10.6 ディスクリート部品のライブラリの編集
第11章 その他の情報
11.1 スイッチング電源設計のポイント
配線の基本 ― 短く太く
平滑コンデンサのESRとESL
PCB上の配線長とビア・コンタクト
11.2 スイッチング電源評価のポイント
正しく波形を測定する
フェライトビーズの効果
BoostやSEPICで、SW端子電流を測る ― 逆起電力に注意
入力の電源スイッチでON/OFFを繰り返していたらICが壊れた
適切なスナバが付いていない
ICが破壊したときの問題点の切り分け
11.3 SMPSの周波数応答特性(FRA)
周波数応答解析(FRA)
スパイス・ディレクティブによる計算の補足説明
11.4 コマンド・プロンプトからのバッチ処理
大量のシミュレーションの連続実行(Windows10対応)
11.5 シミュレーションの実行スピードを速める方法
11.6 エラー・メッセージ
"Time step too small"と表示されシミュレーションが停止する
シミュレータを疑う前に
11.7 LTspiceで使える関数
11.8 旧デモファイルを利用する
11.9 位取り記号のkを常に大文字Kで表示する
付録
有用なインターネット・サイトおよび参考図書
ユーザーズ・グループ
索引
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