内容紹介
円と弦(直線)が織り成す初等幾何ワールド…。考えることを通じて“幾何とは何か”を体験しましょう!
本書は“円にまつわる幾何”をテーマとする数学のやさしい教養書です。
円と弦(直線)が織り成す初等幾何ワールド、その中でも特に興味深いテーマを、序章と1~17章の計18の章に分けて、師匠と弟子の対話を通じて、一幅の織物のようにストーリーが展開してゆきます。
本書で用いられる数学の知識は、中学1年生から高校2年生までに学習する知識です。
このような方におすすめ
数学が好き、考えることが好きな一般の方
数学教師、教師を目指す方
数学に興味を持つ高校生、大学生
目次
主要目次
序章 本書を読むための基礎事項
第 1部 狭くとも深く
第 1章 幾何学と証明
第 2章 多角形と外接円
第 3章 外接円は助く
第 4章 交わる2円と連弦
第 5章 2円の交点を通らない直線
第 6章 交わる2円と2本の連弦
第 7章 3つの円と連弦三角形
第 8章 ミケル点とシムソン線
第 9章 相接3円から4円へ
第10章 連接円と連弦の循環
第 2部 狭くともより深く
第11章 垂心再考
第12章 9点円
第13章 垂足三角形
第14章 反転という変換
第15章 円周率を計算する
第16章 スチュワートの怪、アポロニウスの問題-先生の独白(1)-
第17章 正多角形の弦の長さの和-先生の独白(2)-
第 3部 問題・解答/付録(とびら)
問題・解答
付録:フォイエルバッハの定理の証明
詳細目次
はじめに
序章 本書を読むための基礎事項
1.直線と円
2.三角形の五心
第1部 狭くとも深く
第1章 幾何学と証明
1.幾何という言葉の由来
2.証明と体系化
3.背理法
4.同一法
5.外接円を折り返すと
第2章 多角形と外接円
1.正三角形と外接円
2.円に内接する四角形
3.フェルマーの作図問題
4.トレミーの定理の適用
5.正多角形と外接円
第3章 外接円は助く
1.平行四辺形に隠された円
2.外接円は相似を作る
3.姿なき円2つ
4.見えぬなら作ってしまえ
5.シムソン線
第4章 交わる2円と連弦
1.連弦の最大値
2.交点の軌跡と2円のなす角
3.接する2円と平行接線
4.交わる2円と平行線
第5章 2円の交点を通らない直線
1.和が2直角になる2角
2.直線の引き方を変えると
第6章 交わる2円と2本の連弦
1.動かしても変わらないもの
2.2つの連弦と平行関係
3.逆の成立
第7章 3つの円と連弦三角形
1.1点で交わる3つの円
2.定理の拡張
3.ミケルの定理の逆
4.要(Pivot)の定理
第8章 ミケル点とシムソン線
1.⊿PQRのミケル点
2.外接円周上のミケル点
3.シムソン線
第9章 相接3円から4円へ
1.共通内接線の交点
2.共通外接線と2本の連弦
3.もっと先、連弦の循環へ
第10章 連接円と連弦の循環
1.原理的なものの抽出
2.循環定理の拡張
3.一般的な証明を
第2部 狭くともより深く
第11章 垂心再考
1.垂心の基本性質
2.オイラー線
3.垂心とシムソン線
第12章 9点円
1.9点円の定理
2.オイラーの定理の利用
3.相似変換としての9点円
第13章 垂足三角形
1.垂心三角形
2.垂足三角形の面積
3.ペダル点の軌跡
第14章 反転という変換
1.反転円と反転像
2.反転による直線と円の像
3.反転の応用
第15章 円周率を計算する
1.内接多角形の辺の長さを求める
2.外接多角形の外周を求める
3.内・外接多角形の外周を共に求める
4.球の体積を求める
第16章 スチュワートの怪、アポロニウスの問題
1.スチュワートの定理
2.スチュワートの怪
3.定理の来歴とアポロニウスの問題
4.質点系の重心とスチュワートの定理
第17章 正多角形の弦の長さの和
1.三角関数を用いた証明
2.外接円周上の点から引いた弦の総和
3.任意の点から頂点への距離の平方和
第3部 問題・解答/付録
問題・解答 序章の問題の解答
本編の問題の解答
付録:フォイエルバッハの定理の証明
あとがき
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