内容紹介
系統連系に欠かせない風力発電の短期予測に関する定本の翻訳版
本書は、昨今、日本各地で導入・設置が進んでいる風力発電施設において、今後の効率的な系統連系に欠かせない風力発電の短期予測に関してまとめられた定本の翻訳版です。
日本国内の電力事情も数年内に風力発電出力の短期予測が必要不可欠となると見込まれています。本書は、海外における経験に裏付けられた信頼性の高い内容を持つ本として定評があり、日本国内の技術者にもご活用いただきたい本です。
このような方におすすめ
電気・気象・造船・IT・機械・土木・建築分野の技術者、研究者
風力発電,系統連係等に関連する業務に従事する技術者、研究者
目次
主要目次
第1章 序論
第2章 風力発電出力予測システムの概要
第3章 物理モデルの基礎
第4章 物理モデルによる風力発電出力予測
第5章 データ
第6章 予測精度の評価
第7章 温度成層に対する風速の鉛直分布の補正
第8章 風速依存予測誤差の評価
第9章 予報誤差と気象条件との関係
第10章 地域総発電出力の平滑化効果
第11章 今後の展望
付録
参考文献
索引
詳細目次
第1章 序論
1.1 本書の目的
1.2 本書の構成
1.3 風力発電出力予測の目的
第2章 風力発電出力予測システムの概要
2.1 はじめに
2.2 数値気象予測
2.3 統計モデル
2.3.1 風力発電出力予測プログラム WPPT
2.3.2 ニューラルネットワーク
2.3.3 ファジィ理論
2.4 物理モデル
2.4.1 数値シミュレーション
2.4.2 診断モデル
第3章 物理モデルの基礎
3.1 はじめに
3.2 大気の運動方程式
3.2.1 ナビエ・ストークス方程式
3.2.2 レイノルズ平均方程式
3.3 境界層流れの物理的基礎
3.3.1 渦粘性と混合距離
3.3.2 風速の対数鉛直分布
3.4 風速の鉛直分布に及ぼす温度成層の影響
3.4.1 温度成層を表す式
3.4.2 対数鉛直分布の補正
3.4.3 駆動力としての地衡風
3.5 まとめ
第4章 物理モデルによる風力発電出力予測
4.1 はじめに
4.2 基本的な考え方
4.3 詳細な粗度
4.4 温度成層
4.4.1 モーニン・オブコフ長のモデル化
4.5 地形
4.5.1 ポテンシャル流れ
4.6 ウィンドファームの影響
第5章 データ
5.1 はじめに
5.2 数値気象予測データ
5.3 観測データ
5.3.1 風速とウィンドファーム出力
5.3.2 カボウの気象観測タワー
5.3.3 気圧
第6章 予測精度の評価
6.1 はじめに
6.2 目視評価
6.3 予測誤差の分布
6.3.1 風速の予測
6.3.2 発電出力予測の誤差
6.4 統計的誤差の評価指標
6.4.1 平均二乗誤差の分解
6.4.2 線形修正法の限界
6.5 単一発電所における風速の予測誤差
6.6 単一発電所における発電出力の予測誤差
6.6.1 持続モデルとの比較
6.7 まとめ
第7章 温度成層に対する風速の鉛直分布の補正
7.1 温度成層の発生
7.2 モーニン・オブコフ理論の適用
7.2.1 地上40mまでの風速の鉛直分布の補正
7.2.2 地上40mより上空の風速の鉛直分布の補正
7.2.3 安定度補正に及ぼす粗度の影響
7.2.4 安定度補正と温度差との関係
7.3 温度成層の予測
7.4 安定度補正式の検証
7.4.1 ノイエンキルヘンの事例
7.4.2 ヘンクシュターホルツの事例
7.5 まとめ
第8章 風速依存予測誤差の評価
8.1 詳細な誤差評価についての考え方
8.2 条件付確率密度関数の導入
8.2.1 発電出力予測の誤差分布の再構築
8.3 風速の条件付確率密度関数
8.4 発電出力予測誤差の確率分布の推定
8.5 発電出力予測誤差の簡易モデル
8.6 まとめ
第9章 予報誤差と気象条件との関係
9.1 はじめに
9.2 総観気候学の手法
9.2.1 主成分分析
9.2.2 クラスター分析
9.2.3 日別の風速の予報誤差
9.2.4 統計的有意性の検定
9.3 結果
9.3.1 気象パターンの抽出
9.3.2 気象パターンと予測誤差
9.4 まとめ
第10章 地域総発電出力の平滑化効果
10.1 はじめに
10.2 観測ウィンドファームの集合効果
10.3 仮想ウィンドファームの集合効果
10.3.1 ドイツにおけるウィンドファームの分布
10.4 まとめ
第11章 今後の展望
付録
A 統計量の定義
A.1 一般的な統計量
A.2 誤差の評価指標
B 統計的な検定
B.1 χ2検定
B.1 リリフォース検定
B.3 F検定
B.4 9.3節の結果の検定
参考文献
索引
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