内容紹介
コメディカルにかかわる医用工学がわかりやすくまとめられた、待望の一冊!
臨床工学技士、理学療法士、看護師など、医師ではないが医療に携わる職業に就くには医療機器の取扱い、医療データの管理などにおいてある一定程度の工学的な知識が求められる。
本書は、これらの医療従事者を目指す大学、専門学校の学生を対象として、「医(用)工学」を概括的にわかりやすく解説した教科書。
このような方におすすめ
臨床工学技士、理学療法士、看護師などを目指す大学学部生、専門学校生
目次
主要目次
第1部 基礎論
1章 医用工学とは
2章 医療のための化学
3章 医療のための物理学
4章 人間工学
5章 医療統計学
第2部 医療機器・システム論
6章 診断機器論
7章 化学を利用した治療機器・技術
8章 電気を利用した治療機器・技術
9章 リハビリテーション,介護支援機器
10章 病院情報システム
11章 安全管理
詳細目次
第1部 基礎論
1章 医用工学とは
1.1 医用工学のはじまり
1.2 医用電子工学の歴史
1.3 人工臓器と高分子材料
1.4 機械工学と医療
1.5 医用工学とセンサ技術
2章 医療のための化学
2.1 生物を構成する物質
2.2 構造と結合
2.2.1 原子の結合数と構造
2.2.2 炭化水素 (炭素と水素の分子)
2.2.3 官能基
2.2.4 炭素と水素と酸素の分子
2.3 立体化学
2.3.1 光学異性
2.3.2 糖 質
2.3.3 五炭糖および六炭糖の環状構造と異性体
2.3.4 オリゴ糖,多糖
2.3.5 脂 質
2.4 有機化合物の特徴的な性質と反応機構
2.4.1 濃 度
2.4.2 pH
2.4.3 生体分子の緩衝作用
2.5 生体分子
2.5.1 タンパク質
2.5.2 タンパク質の階層性
2.5.3 核 酸
2.6 生体分子の反応
2.6.1 酵 素
2.6.2 遺伝情報とタンパク質の合成
2.6.3 バイオテクノロジーと応用
3章 医療のための物理学
3.1 力とモーメント
3.1.1 力・モーメントとは
3.1.2 運動方程式
3.1.3 運動エネルギー
3.1.4 仕事と仕事率
3.2 熱
3.2.1 温度と熱
3.2.2 温度による物体の状態変化
3.2.3 温度の計測
3.2.4 熱損傷と温熱治療
3.3 超音波
3.3.1 音波とは
3.3.2 超音波とは
3.3.3 ドップラー効果
3.3.4 音響インピーダンス
3.4 電気回路
3.4.1 電圧と電流
3.4.2 電気回路と素子
3.4.3 オームの法則とキルヒホッフの法則
3.4.4 電力と効率
3.4.5 交流と直流
3.4.6 インピーダンス
3.4.7 医用安全と電気
3.5 磁 気
3.5.1 電気と磁気
3.5.2 電磁波
3.6 光とレーザー
3.6.1 光
3.6.2 光に生じる現象
3.6.3 赤外光と紫外光
3.6.4 レーザー
3.7 ラジオ波・マイクロ波とX線
3.7.1 ラジオ波・マイクロ波
3.7.2 X線
4章 人間工学
4.1 寸法測定と形態計測
4.1.1 寸法測定
4.1.2 測定器具と測定点
4.1.3 人体寸法データベースの利用
4.1.4 形態計測
4.2 感覚知覚特性
4.2.1 感覚と知覚
4.2.2 閾値と感覚尺度
4.2.3 視覚の特性と計測
4.2.4 聴覚の特性と計測
4.2.5 体性感覚の特性と計測
4.3 ヒューマンインタフェース
4.3.1 人間-機械系とヒューマンエラー
4.3.2 表示器
4.3.3 操作器
4.4 エルゴノミクスデザイン
4.4.1 エルゴノミクスデザインとは
4.4.2 形状と寸法
4.4.3 スピード
4.4.4 フェイルセーフとフールプルーフ
4.5 疲労と身体機能
4.5.1 疲労の評価法
4.5.2 睡眠と身体機能
4.5.3 加齢と身体機能
4.6 労働環境
4.6.1 温湿度
4.6.2 照 明
4.6.3 色 彩
4.6.4 騒 音
4.7 労働環境の人間工学的配慮
4.7.1 作業環境のデザイン
4.7.2 VDT作業における人間工学的配慮
5章 医療統計学
5.1 医療における統計学
5.1.1 記述統計学と推測統計学
5.1.2 母集団と標本
5.1.3 データの種類
5.2 記述統計学
5.2.1 図表(度数分布表,ヒストグラム)
5.2.2 代表値と散布度
5.2.3 相関分析
5.3 推測統計学
5.3.1 確 率
5.3.2 確率分布
5.4 推定
5.4.1 推定とは
5.4.2 点推定
5.4.3 区間推定
5.5 検定
5.5.1 検定とは
5.5.2 検定の考え方
5.5.3 検定の手順
5.5.4 第1種の誤りと第2種の誤り
5.6 t検定
5.6.1 対応がない場合のt検定
5.6.2 ウェルチのt検定
5.6.3 対応がある場合のt検定
5.7 F検定
5.8 χ2検定
第2部 医療機器・システム論
6章 診断機器論
6.1 医療用バイオセンサの種類と原理
6.1.1 尿試験紙
6.1.2 ポータブルタイプバイオセンサ
6.1.3 自己血糖測定用バイオセンサ
6.1.4 バイオセンサを用いた多検体処理用計測器
6.2 医療用バイオセンサとしての血糖センサの応用
6.2.1 センサ部分
6.2.2 センサ部分と本体部分
6.3 生命情報の種類と心電図の使用場面
6.4 心電図の特徴と原理
7章 化学を利用した治療機器・技術
7.1 輸送現象と膜分離
7.1.1 膜分離の原理
7.1.2 分離膜(透析膜、限外濾過膜、精密濾過膜)
7.1.3 膜型血液浄化器
7.2 吸着
7.2.1 原理
7.2.2 吸着カラム
7.3 人工腎臓
7.3.1 生体腎機能
7.3.2 人工腎臓治療
7.3.3 回路構成
7.3.4 溶質除去特性
7.3.5 アフェレシス療法
7.4 その他の人工臓器
7.4.1 人工肺
7.4.2 人工肝臓
7.4.3 人工膵臓
7.4.4 薬物送達システム (Drug Delivery System、DDS)
8章 電気を利用した治療機器・技術
8.1 生体の電気特性
8.2 除細動器
8.3 家庭用低周波治療器
8.4 理学療法用電気刺激装置
8.5 電気メス
9章 リハビリテーション,介護支援機器
9.1 リハビリテーション,介護支援機器の種類とその分類方法
9.2 リハビリテーション,介護支援機器の評価手法
9.2.1 車いす,電動車いす,座位保持装置
9.2.2 移乗補助具とリフト
9.2.3 義肢,装具
10章 病院情報システム
10.1 病院における情報伝達電子化の必要性
10.2 歴史的経緯
10.3 病院内の情報の流れ
10.4 インターフェースの工夫
11章 安全管理
11.1 医療施設における電気・ガス安全
11.1.1 電撃と人体
11.1.2 漏れ電流対策
11.1.3 医用コンセントと等電位システム
11.1.4 非常電源
11.1.5 医療ガスの種類
11.1.6 医療ガスの供給方法
11.2 信頼性工学と安全管理の基礎
11.2.1 信頼性工学の概要
11.2.2 信頼度
11.2.3 冗長性
11.2.4 バスタブ曲線と故障期間
11.2.5 事故と故障の分析手法
11.2.6 SHELLモデル
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