内容紹介
土木地質について、地質技術者の知恵と技術をわかりやすく伝える
土木構造物の施工や設計にとって必要な地質情報を真に理解するためには、地盤の良し悪しや強度といった情報の背後にある地質学の知見、地質技術者の経験や視点が必要である。
本書は、経験豊富な複数の地質技術者が、安全で経済的な土木構造物をつくるために欠かせない土木地質についての知識を提供する実務書である。調査現場のスケッチや図写真を適宜盛り込み、理解を助ける各種の工夫をしている。
このような方におすすめ
施工・設計に携わる土木技術者、調査に携わる地質技術者
目次
主要目次
第1章 地質の不思議
第2章 地質を知る
第3章 現場で役立つ知恵
第4章 山は動くもの
第5章 ゴールなき達人への道
詳細目次
第1章 地質の不思議
1.1 「塊状岩盤」と「層状岩盤」
1.2 山を眺めて何がわかるか
1.3 岩をも穿つ水の浸食力
1.4 黄鉄鉱のいたずら
コラム1:土木と地質
第2章 地質を知る
2.1 岩盤の性質を決める「素材」と「履歴」
2.2 地形が語る地質と地山性状
2.3 知っているようで知らない断層
2.4 ひと筋縄ではいかない断層の性状と形態
2.5 メランジュは本当にやっかいか
コラム2:現場で地質を見分けるために
第3章 現場で役立つ知恵
3.1 トンネル切羽を立体的にみる実体写真のすすめ
3.2 単純ではない河床砂礫の地質構造
3.3 岩級区分をめぐる諸問題①
3.4 岩級区分をめぐる諸問題②
3.5 水は通すがセメントミルクを通さない割れ目
コラム3:巨大地震と地盤災害
第4章 山は動くもの
4.1 地質をはかる
4.2 斜面問題の考え方
4.3 巨大岩盤すべりの諸問題
4.4 実はよくわかっていない地震と地盤の関係
コラム4:「いしゃ」と「いしや」
第5章 ゴールなき達人への道
5.1 ボーリングを並べただけでは地質図にはならない
5.2 欠かせない調査がある
5.3 予測できること、できないこと
5.4 見えるものだけが全てではない
5.5 土木の現場への提言
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