内容紹介
実際の目的に直結した、電子線リソグラフィの活用のノウハウ本!
電子線リソグラフィ技術は、少量多品種の半導体製品などの生産に重要な技術の一つで、関連分野の大学の研究室、企業の研究所などでは広く使われている。
本書は、基本の原理・特長を概観し,CADを用いた実際の加工法を主として解説する、電子線リソグラフィ装置の活用のノウハウを学べる、今までにない実務書。
このような方におすすめ
○ 微細加工を研究対象とする大学学部生・大学院生
○ 業務内で微細加工を行う,企業の初級~中級技術開発者
○ 半導体部品・レジストを取り扱う商社の営業担当者
目次
主要目次
第1章 電子線リソグラフィ概論
第2章 電子線制御技術
第3章 電子線描画装置
第4章 電子線描画技術
第5章 電子線レジスト
第6章 電子線リソグラフィプロセス
第7章 電子線リソグラフィ技術の活用
第8章 電子線描画装置の導入
第9章 電子線描画装置の操作方法
詳細目次
第1章 電子線リソグラフィ概論
1・1 リソグラフィ技術
(1) リソグラフィ技術とは
(2) リソグラフィ技術の適用例
(3) リソグラフィ技術の発展
(4) 光リソグラフィ技術における解像度
1・2 電子線リソグラフィ
(1) 電子線リソグラフィの位置付け
(2) 技術の概要
(3) 電子ビームの走査方式とビーム形状
1・3 電子線リソグラフィによる微細加工の基礎
(1) 電子ビームの散乱
(2) 近接効果
(3) 近接効果補正
(4) 電子線描画による微細加工
理解度チェック
第2章 電子線制御技術
2・1 電子線リソグラフィのための電子線制御技術
2・2 電子線源(電子銃)
(1) 電子銃の比較
(2) 熱電界放出(TFE)電子銃
(3) 電子銃軸合せ
(4) ビームブランキング
2・3 電子レンズと収差
(1) 磁界レンズ
(2) 電界レンズ
(3) 収差とその補正
2・4 ビーム径とビーム電流
2・5 電子線の偏向・走査
(1) 2段偏向法
(2) 電界偏向(静電偏向)
(3) 広い偏向走査領域(フィールド)で高分解能
2・6 電子線描画機能
(1) ベクタスキャン(xy)およびラスタスキャン(xy)描画法
(2) ベクタスキャン(rθ)描画法
(3) フィールドサイズ変調描画法
(4) 回転対称図形描画法
2・7 描画性能評価
2・8 電子線制御技術の展開-面電子一括露光
(1) 面電子一括露光の原理
(2) 面電子一括露光技術
理解度チェック
第3章 電子線描画装置
3・1 電子線描画装置の構成
3・2 電子光学系-1
(1) 熱電界放射型電子銃
(2) 100kV加速器
(3) 電磁レンズ
3・3 電子光学系-2
(1) ビーム軸合わせコイル
(2) ブランキング電極
(3) 非点収差補正器
(4) 静電偏向器
3・4 高精度ステージ制御系の構成
(1) 試料ステージ水平駆動機構
(2) 試料ステージ水平位置測定用レーザー測長システム
(3)試料ステージ上下駆動機構及び位置測定システム
3・5 描画位置の制御
(1) 描画座標系位置決めシステム
(2) フィールド内歪補正
(3) 描画図形位置精度(18ビットDACシステム)
(4) 重ね合わせ描画
(5) 二次電子検出器
3・6 描画制御系
(1) 描画図形コントロールシステム
(2) CADシステム
3・7 真空排気系及び装置の環境整備
(1) 真空排気系
(2) 環境整備
3・8 今後の動向
理解度チェック
第4章 電子線描画技術
4・1 電子線描画に用いる装置
4・2 電子線描画の基本機能
(1) 電子線描画の手順
(2) 画素数・フィールド・走査法決定
(3) ビーム径とビーム電流
(4) つなぎ描画・重ね合わせ描画
4・3 電子線描画装置の基本性能
(1) 分解能
(2) 精度
(3) 安定度
(4) 描画速度
(5) 近接効果とその補正
4・4 ポイントビーム描画装置による応用描画
(1) フィールドサイズ変調(FSM)描画法
(2) 直交走査と軸対称走査の組み合わせ
(3) 回転対称図形(ASP)描画法
4・5 電子線マスタリング技術
(1) 電子線マスタリング技術とは
(2) 光ディスクとハードディスクのロードマップとマスタリング装置
(3) 電子線マスタリング装置の実用機
(4) 電子線マスタリング装置による描画
理解度チェック
第5章 電子線レジスト
5・1 電子線レジストに要求される性質
(1) 電子線レジストとは
(2) 電子線レジストの組成
(3) 感度
(4) 解像度
(5) エッチング耐性
5・2 電子線が起こす反応(電子と分子との相互作用)
(1) 励起とイオン化
(2) 光励起と電子線励起の違い
5・3 レジストの現像特性
(1) 現像液の種類
(2) 高分子の溶解
(3) 有機溶媒現像(架橋系レジストの場合)
(4) アルカリ水溶液現像
(5) 現像速度の評価
5・4 ポジ型電子線レジスト
(1) 主鎖切断型電子線レジスト(ポジ型)
(2) アルカリ水溶液現像タイプポジ型電子線レジスト
(3) 化学増幅系ポジ型電子線レジスト
5・5 ネガ型電子線レジスト
(1) 架橋型電子線レジスト
(2) アルカリ水溶液タイプネガ型電子線レジスト
(3) 化学増幅系ネガ型電子線レジスト
5・6 レジストプロセス
(1) レジスト塗布
(2) 電子線描画
(3) 照射後ベーク(PEB, Post Exposure Bake)
(4) 現像
(5) エッチング
(6) レジスト剥離
理解度チェック
第6章 電子線リソグラフィプロセス
6・1 描画パターンの転写
6・2 ドライエッチングによる転写
(1) ドライエッチング装置
(2) ドライエッチングのメカニズム
6・3 ドライエッチングの制御
(1) 選択性
(2) 異方性
6・4 ウエットエッチングによる転写
6・5 リフトオフ法による転写
6・6 レジストパターンより細い線を作る方法
理解度チェック
第7章 電子線リソグラフィ技術の活用
7・1 作製プロセスフロー設計
7・2 電子線レジストの種類と特徴
(1) PMMA(ポリメチルメタアクリレート)
(2) ZEP・520
(3) FEP-171
(4) NEB-22
(5) カリックス[6]アレーン
(6) カリックス[4]アレーン
7・3 電子線レジストの選択
7・4 重ね合わせ露光
7・5 活用事例-フレネルレンズ
理解度チェック
第8章 電子線描画装置の導入
8・1 電子線描画装置の導入にあたって
(1) 電子線描画装置の種類と価格帯
(2) 走査型電子顕微鏡を用いた電子線描画
8・2 電子線リソグラフィ(描画)装置・技術の比較
(1) 各種露光装置の比較
(2) 電子線描画装置導入の必要性の検討
8・3 電子線描画性能
(1) 電子ビーム径と最小加工線幅
(2) フィールド接合精度と重ね合わせ精度
8・4 電子線描画装置の機種選定
(1) 電子線描画装置の仕様書
(2) 電子線描画装置の装置仕様の例
8・5 電子線描画装置の導入・設置
(1) 発注から運用開始までの流れ
(2) 設置環境と対策
理解度チェック
第9章 電子線描画装置の操作方法
9・1 操作説明用装置の仕様と外観
9・2 電子線描画技術を用いた微細加工手順
9・3
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