内容紹介
金融商品のリスク管理、デリバティブをExcelで実践!
Excelを使ったデリバティブ(金融派生商品)の解説書。特に分かりにくいとされているブラックショールズモデル(オプション価格付けモデル、オプションは対象商品を売買する権利のこと)を図解と背景にある数学理論をExcelで分かりやすく解説する。
このような方におすすめ
銀行・証券関係の商品開発担当者
銀行・証券関係のシステム開発者
金融・経済学部の学生
デリバティブに興味にある人
目次
主要目次
第1章 先渡価格形成のメカニズム理解する
第2章 金融市場のバックボーンとしてのスワップ取引
第3章 オプション・プライシングの論理
第4章 ブラック・ショールズ・モデルの意味について考える
第5章 とてもやっかいな対数正規分布
第6章 リスク・コントロールと古典力学
第7章 スプレッドシート・プライシングの実際
第8章 理論は現場から生まれる
詳細目次
目次
はじめに
第1章 先渡価格形成のメカニズム理解する
■■1-1 空売りと先渡価格の形成
1.1.1 デリバティブとは何か
1.1.2 デリバティブ市場の規模とOTCデリバティブ
1.1.3 市場の機能と構造
■■1-2 デリバティブ・プライシングは原価計算なり
1.2.1 キャッシュ&キャリーと現先取引
1.2.2 外国通貨のキャリーと複製方法
第2章 金融市場のバックボーンとしてのスワップ取引
■■2-1 なぜ変動金利と固定金利の交換が可能なのか(金利スワップ取引とは何か)
2.1.1 そもそも金利とは何か?
2.1.2 先渡価格から先渡金利へ
2.1.3 ディスカウント・ファクターの意義
2.1.4 FRA取引
2.1.5 スワップ概念の成立とマネー・マーケット・スワップ
■■2-2 イールドカーブと金利の期間構造
2.2.1 想定元本方式と金利スワップの現在価値
2.2.2 ブートストラッピング法
■■2-3 誤解の多い通貨スワップ
2.3.1 外国為替市場におけるスワップ取引
2.3.2 クーポン・スワップのプライシング
第3章 オプション・プライシングの論理
■■3-1 オプションと保険(オプション取引とは何か)
3.1.1 オプションの分類
3.1.2 保険と統計学
3.1.3 2項分布と正規分布
■■3-2 オプション・プライシングに確率・統計は必要か
3.2.1 対象金融資産を利用したオプションの複製
3.2.2 オプション複製のための数学モデル
3.2.3 コックス・ロス・ルービンシュタイン・モデルの導出
第4章 ブラック・ショールズ・モデルの意味について考える
■■4-1 ブラック・ショールズ・モデルはポートフォリオを意味している
4.1.1 ブラック・ショールズ・モデルを鑑賞する
4.1.2 標準正規分布の累積密度関数
4.1.3 ディスカウント・ファクターの再定義
■■4-2 ブラック・ショールズ・モデル改造のポイント
4.2.1 外国通貨のキャリー・コストとガーマン・コールヘーゲン・モデル
4.2.2 金利オプションのキャリー・コスト
4.2.3 スワップションのプライシング
第5章 とてもやっかいな対数正規分布
■■5-1 対数正規分布完全マスター
5.1.1 対数正規分布の平均値
5.1.2 満期時における資産価格の期待値
■■5-2 ブラック・ショールズ・モデルを導き出す
5.2.1 ブラック・ショールズ・モデル導出
5.2.2 最終的な変形
5.2.3 ブラック・ショールズ・モデルと企業価値
第6章 リスク・コントロールと古典力学
■■6-1 価格変動性は速度・勾配概念のアナロジーである
6.1.1 残存期間から価格変動性分析へ
6.1.2 1階微分係数の意味
■■6-2 価格変化の二次的影響
6.2.1 加速度概念の必要性
6.2.2 速度と加速度の関係
■■6-3 オプションのリスク・パラメーター
6.3.1 デルタとガンマそしてベガ
6.3.2 ガンマとセータの二律背反
6.3.3 中長期オプションにおけるローのインパクト
第7章 スプレッドシート・プライシングの実際
■■7-1 ディーリング・ルームはリッチ・クライアントが常識
7.1.1 デリバティブ・トレーディングにシン・クライアントは似合わない
7.1.2 Excel関数の限界
7.1.3 スプレッド・シート・リスク
■■7-2 目的によって異なるイールドカーブ構築
7.2.1 バリュー・アット・リスク(VaR;Value at Risk)
7.2.2 ユーロ金利先物ストリップ
第8章 理論は現場から生まれる
■■8-1 ブラック・ショールズ・モデルは時代遅れか
8.1.1 資産価格変動の一般的性質
8.1.2 理論/モデルにおける外部適合性と内部整合性.
■■8-2 マーケットの需給要因と理論価
8.2.1 短期資金需給とFRAプライシング
8.2.2 需給だけでは説明できないケース
■■8-3 短期金利先物のコンベキシティー・バイアスとは何か
8.3.1 変動証拠金効果
8.3.2 ランダムな短期金利変動による摂動
8.3.3 t期のスポット・イールドとt期の先渡金利
8.3.4 おわりに
補遺
参考文献
デリバティブ・プライシングに関する論文
索引
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