内容紹介
SPSSを用いた社会科学データの計量分析の実際!!
SPSSは、IBM社が開発・販売している国内シェアNo.1の統計ソフトです。
本書は、SPSSを用いて社会科学データや社会調査の多変量解析を行うために必要な手法を解説する書籍です。最初に統計学の基礎的な解説を行ってから社会科学で使用頻度の高い統計手法を詳しく解説しています。従来の多変量解析手法である重回帰分析をはじめ、その応用の階層的重回帰分析、 曲線関係の回帰分析、ロジスティック回帰分析(二項、多項、順序)、Cox回帰分析などを解説します。さらに離散時間ロジットモデル、マルチレベル分析など通常の社会科学の学習ではあまり触れない統計手法も解説します。
このような方におすすめ
データ分析が必要な社会人
人文系の学部・学生、特に社会学部
目次
主要目次
第1章 多変量解析の応用のために
第2章 SPSS の基本操作
第3章 クロス集計表
第4章 平均値の差の検定
第5章 相関係数と偏相関係数
第6章 重回帰分析の基礎
第7章 ダミー変数の利用
第8章 交互作用項の利用
第9章 階層的重回帰分析とモデル比較
第10章 曲線関係の回帰分析
第11章 二項ロジスティック回帰分析
第12章 多項ロジスティック回帰分析
第13章 順序ロジスティック回帰分析
第14章 Cox 回帰モデル
第15章 離散時間ロジットモデル
第16章 マルチレベル分析
第17章 パネルデータのマルチレベル分析
第18章 多変量解析の結果のまとめ方と留意点
参考文献
詳細目次
はじめに
第1章 多変量解析の応用のために
1.1 多変量解析とは
1.1.1 統計分析のなかの多変量解析
1.1.2 多変量解析とソフトウェア
1.2 多変量解析と仮説
1.2.1 問題と仮説
1.2.2 仮説と作業仮説
1.2.3 2 つのアプローチ
1.3 多変量解析とデータ
1.3.1 データの構造
1.3.2 データへのアクセス
1.3.3 データアーカイブ
1.4 多変量解析の手法
1.4.1 多変量解析のタイプ
1.4.2 分析の焦点からのモデル選択
1.4.3 変数の種類からの手法選択
1.4.4 分析結果を理解するために
第2章 SPSS の基本操作
2.1 SPSS の起動と画面
2.1.1 SPSS の起動とデータの読み込み
2.1.2 SPSS のファイルの種類
2.1.3 データエディタのメニューバー
2.1.4 データビューと変数ビュー
2.2 データの加工
2.2.1 欠損値の処理
2.2.2 変数ラベルと値ラベル
2.2.3 値の再割り当て
2.2.4 変数の計算
2.2.5 条件文を用いた変数の合成
2.2.6 変数の加工後の確認方法
2.3 度数分布表と記述統計
2.3.1 度数分布表
2.3.2 記述統計量
2.4 その他のデータ処理
2.4.1 ケースの選択
2.4.2 ファイルの分割
2.4.3 シンタックスの使用
第3章 クロス集計表
3.1 2 重クロス集計表
3.1.1 2 重クロス集計表の考え方
3.1.2 2 重クロス集計表の一般的表現
3.1.3 SPSS による2 重クロス集計表の手順
3.2 独立性の検定
3.2.1 カイ二乗検定の考え方
3.2.2 クラメールのV 係数
3.2.3 SPSS によるカイ二乗検定とクラメールのV 係数の出力手順
3.2.4 統計的有意性の検定における注意
3.3 3 重クロス集計表
3.3.1 3 重クロス集計表の考え方
3.3.2 変数間の関連のパターン
3.3.3 SPSS による3 重クロス集計表の手順
第4章 平均値の差の検定
4.1 グループ間の平均値の比較
4.1.1 比較を行うための2 つの手法
4.1.2 独立変数と従属変数
4.2 t 検定
4.2.1 t 検定の考え方
4.2.2 対応のないサンプルのt 検定
4.2.3 対応のあるサンプルのt 検定
4.2.4 SPSS による対応のないサンプルのt 検定の手順
4.2.5 SPSS による対応のあるサンプルのt 検定の手順
4.3 分散分析
4.3.1 一元配置分散分析の考え方
4.3.2 従属変数の変動の分解
4.3.3 独立変数の効果
4.3.4 多重比較
4.3.5 SPSS による一元配置分散分析の手順
4.3.6 二元配置分散分析
第5 章 相関係数と偏相関係数
5.1 2 つの量的変数間の関連
5.1.1 相関するということ
5.1.2 散布図の作成
5.1.3 相関関係の向きと強さ
5.2 ピアソンの積率相関係数
5.2.1 相関係数の考え方
5.2.2 相関係数の有意性検定
5.2.3 相関係数を算出する際の注意
5.2.4 SPSS による相関係数の手順と結果の解釈
5.3 偏相関係数
5.3.1 偏相関係数の考え方
5.3.2 SPSS による偏相関係数の手順と結果の解釈
第6章 重回帰分析の基礎
6.1 回帰分析の考え方
6.1.1 因果関係と相関関係
6.1.2 回帰分析のねらい
6.2 単回帰分析
6.2.1 単回帰分析の一般式
6.2.2 最小二乗法
6.2.3 切片・回帰係数の推定
6.2.4 決定係数
6.3 重回帰分析
6.3.1 重回帰分析の一般式
6.3.2 標準化偏回帰係数
6.4 SPSS による重回帰分析の手順と結果の解釈
6.4.1 重回帰分析の実行
6.4.2 回帰式の当てはまりの良さ
6.4.3 独立変数の影響
6.4.4 多重共線性の問題
6.5 重回帰分析の注意点と応用
6.5.1 線形関係の仮定
6.5.2 外れ値の影響
6.5.3 内挿と外挿
6.5.4 重回帰分析の応用
第7章 ダミー変数の利用
7.1 回帰分析における質的変数の扱い方
7.1.1 ダミー変数の利用
7.1.2 ダミー変数とは
7.1.3 ダミー変数と分散分析との関連
7.1.4 二値変数のダミー変数化
7.1.5 多値の質的変数のダミー変数化
7.2 SPSS による手順と結果の解釈
7.2.1 ダミー変数の作成
7.2.2 二値変数を用いた重回帰分析
7.2.3 名義ダミー変数を用いた重回帰分析
7.2.4 順序ダミー変数を用いた重回帰分析
7.3 拡張的なダミー変数の利用
7.3.1 エフェクトコーディング
7.3.2 コントラストコーディング
7.4 分析上の注意点
7.4.1 基準カテゴリの設定
7.4.2 ダミー変数を従属変数とする場合
第8章 交互作用項の利用
8.1 回帰分析における交互作用効果
8.1.1 交互作用効果とは
8.1.2 交互作用効果の考え方
8.1.3 交互作用のパターン
8.2 交互作用項使用の予備知識
8.2.1 交互作用項とともに投入すべき項
8.2.2 調節変数の種類
8.3 SPSS による手順
8.3.1 交互作用項の作成
8.3.2 交互作用項を用いた重回帰分析の手順
8.4 結果の解釈
8.4.1 独立変数、調節変数がともに量的変数の場合
8.4.2 独立変数、調節変数がともに質的変数の場合
8.5 分析上の注意
8.5.1 交互作用効果の解釈
8.5.2 多重共線性の問題
8.5.3 非標準化偏回帰係数と標準化偏回帰係数
第9章 階層的重回帰分析とモデル比較
9.1 階層的重回帰分析の考え方
9.1.1 階層的モデルとは
9.1.2 階層的重回帰分析による媒介関係の検討
9.1.3 直接効果と間接効果
9.1.4 間接効果の推定
9.1.5 階層的重回帰分析による擬似相関の検討
9.2 モデル比較と変数選択
9.2.1 決定係数に基づくモデル比較の問題
9.2.2 決定係数の変化量の有意性検定
9.2.3 自由度調整済み決定係数
9.2.4 情報量基準
9.2.5 変数選択法
9.3 SPSS による手順と結果の解釈
9.3.1 階層的重回帰分析の実行
9.3.2 変数選択法の設定
9.3.3 決定係数の変化量の有意性検定
9.3.4 情報量基準の出力
9.3.5 結果の解釈
9.4 分析上の注意
9.4.1 間接効果の有意性検定
9.4.2 変数選択の自動化に関する注意
9.4.3 媒介と擬似相関
第10章 曲線関係の回帰分析
10.1 主な曲線関係の回帰分析
10.1.1 回帰式を曲線で当てはめる
10.1.2 二次関数モデルとその限界効果
10.1.3 対数変換による線形化(1)半対数モデル(log-level モデル)
10.1.4 対数変換による線形化(2)半対数モデル(level-log モデル)
10.1.5 対数変換による線形化(3)両対数モデル(log-log モデル)
10.1.6 さまざまな曲線(曲線推定)
10.2 分析手順と結果の解釈
10.2.1 二乗項投入による分析
10.2.2 対数変換を用いた分析
10.2.3 曲線推定による分析
第11章 二項ロジスティック回帰分析
11.1 二項ロジスティック回帰分析の目的
11.1.1 二値の従属変数の回帰分析
11.1.2 確率をロジットに変換
11.2 二項ロジスティック回帰分析の仕組み
11.2.1 モデルの一般式
11.2.2 最尤推定法
11.2.3 モデルの評価
11.3 SPSS による二項ロジスティック回帰分析の手順と結果の解釈
11.3.1 二項ロジスティック回帰分析の手順の実行
11.3.2 出力結果と解釈
11.4 分析上の注意
11.4.1 結果が完全に判別されてしまう問題
11.4.2 多重共線性の問題
11.4.3 偏回帰係数の比較
第12章 多項ロジスティック回帰分析
12.1 多項ロジスティック回帰分析の考え方
12.1.1 多項ロジスティック回帰分析の目的
12.1.2 モデル式とその意味
12.2 SPSS による手順と結果の解釈
12.2.1 多項ロジスティック回帰分析の実行
12.2.2 分析結果の解釈
12.3 分析上の注意
12.3.1 無関係な選択肢からの独立の仮定
12.3.2 SPSS 上での対数尤度の計算
第13章 順序ロジスティック回帰分析
13.1 順序ロジスティック回帰分析の考え方
13.1.1 順序ロジスティック回帰分析の目的
13.1.2 モデル式とその意味
13.2 SPSS による手順と結果の解釈
13.2.1 順序ロジスティック回帰分析の実行
13.2.2 順序ロジスティック回帰分析の結果の解釈
13.3 分析上の注意
13.3.1 平行性の仮定
13.3.2 SPSS 上での対数尤度の計算
第14章 Cox 回帰モデル
14.1 イベントヒストリー分析の考え方
14.1.1 イベントヒストリー分析とは
14.1.2 リスクセットと打ち切り
14.1.3 連続時間モデルと離散時間モデル
14.1.4 生存確率とハザード率
14.1.5 イベントヒストリーデータの準備の手順
14.2 カプラン・マイヤー法
14.2.1 生存関数の推定
14.2.2 生存関数のグループ間比較
14.2.3 SPSS によるカプラン・マイヤー法の手順
14.2.4 結果の解釈
14.3 Cox 回帰モデル
14.3.1 Cox 回帰モデルの考え方
14.3.2 比例ハザード性
14.3.3 SPSS によるCox 回帰モデルの手順
14.3.4 結果の解釈
14.3.5 比例ハザード性の検討
14.4 分析上の注意
14.4.1 イベントリスクの開始
14.4.2 比例ハザード性が満たされない場合の対処
14.4.3 サンプルサイズと同順位問題
第15章 離散時間ロジットモデル
15.1 離散時間モデルの考え方
15.1.1 連続時間モデルと離散時間モデル
15.1.2 離散時間モデルの特徴
15.2 パーソンピリオドデータ
15.2.2 パーソンピリオドデータの作成
15.3 離散時間ロジットモデル
15.3.1 離散時間ロジットモデルの考え方
15.3.2 SPSS による離散時間ロジットモデルの手順
15.3.3 結果の解釈
15.4.1 競合リスクモデルの考え方
15.4.2 SPSS による競合リスクモデルの手順
15.4.3 結果の解釈
15.5 分析上の注意
15.5.1 観察されない異質性
15.5.2 繰り返しのあるイベント
第16章 マルチレベル分析
16.1 入れ子構造のデータ
16.1.1 入れ子構造のデータとは
16.1.2 マルチレベル分析の必要性
16.1.3 集計データの分析と生態学的誤謬
16.2 マルチレベル分析の考え方
16.2.1 マルチレベルモデルの仕組み
16.2.2 ランダムインターセプトモデル
16.2.3 ランダムスロープモデル
16.2.4 ランダム効果の説明
16.3 変数のセンタリング
16.3.1 センタリングの2 つの方法
16.3.2 マルチレベル分析における回帰係数の意味
16.3.3 独立変数のセンタリングと回帰係数の解釈
16.3.4 センタリングと切片の推定値
16.3.5 ランダムスロープモデルにおける変数のセンタリング
16.4 モデルの組み立て方
16.4.1 ヌルモデルと級内相関係数
16.4.2 モデル構築の手順
16.4.3 モデル比較
16.5 SPSS によるマルチレベル分析の手順と結果の解釈
16.5.1 センタリングの方法
16.5.2 マルチレベル分析の実行
16.5.3 結果の解釈16.6 分析上の注意
16.6.1 推定法の選択に関する注意
16.6.2 一般化マルチレベルモデル
16.6.3 クロス分類マルチレベルモデル
16.6.4 分散成分の有意性検定
第17章 パネルデータのマルチレベル分析
17.1 パネルデータ(縦断的データ)とは
17.1.1 パネルデータの例
17.1.2 パネルデータに関するマルチレベル分析の特徴
17.2 パネルデータの操作
17.2.1 パネルデータの2 つの形式
17.2.2 パネルデータの変換
17.3 ランダム効果モデル
17.3.1 ランダム効果モデルの考え方
17.3.2 ランダム効果モデルにおけるレベル1 残差の分散共分散
17.3.3 SPSS によるランダム効果モデルの手順
17.3.4 結果の解釈
17.3.5 分析上の注意
17.4 ハイブリッドモデル
17.4.1 ハイブリッドモデルの考え方
17.4.2 ハイブリッドモデルの2 種類の係数
17.4.3 SPSS によるハイブリッドモデルの手順
17.4.4 結果の解釈
17.4.5 分析上の注意
第18章 多変量解析の結果のまとめ方と留意点
18.1 結果のまとめ方
18.2 研究を通して留意すべきこと
18.3 さらなるスキルアップを目指して
参考文献
索 引
執筆者紹介(50 音順)
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