内容紹介
創造性を発揮するヒントが満載の一冊!
創造ということを中心に、新規なことを推進する勇気と心構え、創造的にものごとを考える方法、ものの見方、固定観念の打破、継承と創造との関係、新しいアイデアの評価に当たっての注意、創造性と脳、さらに健康との関係、著者自身が体験したいろんな創造や発想法についてわかりやすく解説した。
役立たないものを役立てる方法、エンジンなしで川をさかのぼる船など、楽しく読み進んでいくうちに、アイデアの出し方、発想の仕方をマスターできる。
このような方におすすめ
中高校生から一般まで、アイデア・発想法に興味のあるすべての方
目次
主要目次
第1章 エンジンなしで川をさかのぼる船
第2章 アイデアを豊富に――流ちょうに出す――
第3章 今に生きる三五年前のテレビのアイデア――ブレインストーミングの醍醐味――
第4章 目的を変えれば、失敗がそのまま成功になる
第5章 役立たないものを役立てる方法 その一――説教強盗の教訓――
第6章 役立たないものを役立てる方法 その二――制御すると善になる――
第7章 役立たないものを役立てる方法 その三――まとめ――
第8章 名前による束縛
第9章 外側だけにとらわれるな
第10章 逆説の練習
第11章 四角からの脱却
第12章 身近なものに発見を
第13章 忘れることが必要
第14章 創造は健康の基
第15章 創造的でなければ、まねさえもできない
第16章 まねを避けるコツ
第17章 アイデアの評価への注意
第18章 さかさまの機械――台所に学ぶ新化学工場――
第19章 一本の軌道上ですれ違うことのできる車両――ひねった機械――
第20章 とらわれない発想の自転車
第21章 遺伝子ロボット
第22章 連続と不連続――基本軸からの発想法 その一――
第23章 扱いやすくするための態の変換――基本軸からの発想法 その二――
第24章 負荷の分担――基本軸からの発想法 その三――
第25章 機械部品の幕の内弁当
第26章 創造のための開発組織
第27章 創造の創造と無心――ロボットコンテスト――
詳細目次
■第1章 エンジンなしで川をさかのぼる船
自信を持とう――誰にでも創造力は備わっている/素直で建設的な疑問を持とう/ばかにされてもくじけない/プロセスを楽しむ/たこが船に見えた/急流ほど速くさかのぼる
■第2章 アイデアを豊富に――流ちょうに出す――
たくさん出して絵にする/ぼんやり・あいまいを拒否しない/主題とバリエーション
■第3章 今に生きる三五年前のテレビのアイデア――ブレインストーミングの醍醐味――
ブレインストーミングで出した八八のアイデア/テレビを建築物と見る
■第4章 目的を変えれば、失敗がそのまま成功になる
刃物の革命は偶然の失敗から/ファスナーの会社がアルミサッシへ転身/触媒の量を千倍間違える/自然現象に敬虔に/せっかくの失敗だから/問題意識/水晶もフェライトも例外ではない
■第5章 役立たないものを役立てる方法 その一――説教強盗の教訓――
説教強盗/戸締まりに詳しいことは悪か善か/除去するのではない
■第6章 役立たないものを役立てる方法 その二――制御すると善になる――
いろいろな三性の例/一つのものに正反対の二つの名前/道具に責任転嫁はできない
■第7章 役立たないものを役立てる方法 その三――まとめ――
概念や価値観を離れて、冷静に見る/強烈な問題意識を持って考え抜いておく/制御によって無記からプラスの価値を得る
■第8章 名前による束縛
ものには名前がある/名前が実体を見誤らせる/名前を使わずに見る/何と何とを、同じ、と見るか/音楽を小説と思い、小説を音楽と思う心の練上げ/機械図面を電子回路の配線図と思って見る/言葉の連結器を断ち切ってつなぎ直せ/言葉による束縛に気づこう/言葉の仮想性/カンニングさえも生かす
■第9章 外側だけにとらわれるな
外側発想と内側発想/鳥は電線からなぜ落ちないか/綿は鉄よりもはるかに重い/エレベータの混雑解消法/舵は曲がるためだけに必要か
■第10章 逆説の練習
創造工学演習/逆説とは/切れないナイフは、よく手を切る/目立たせたい部分は赤色で書くな/秒針がいちばんいい加減だ/四句分別/洞察力と頭の柔らかさ/仏教での逆説/おわりに
■第11章 四角からの脱却
四角に慣らされた頭/斜めの活用/フランスでの例/地下鉄になぜ窓があるのか
■第12章 身近なものに発見を
地に着いた空想力/始めは何もなかったのだ/当たり前の背後に創造性を見よう/「湯飲み茶碗」と「カップ」/必ずなんらかの意味がある/コンセントで気がついていますか/キーボードで感じませんか/水平面という創造物に気づこう/博物館は創造の歴史
■第13章 忘れることが必要
考えていないときにひらめく/「念・忘・解」のプロセス/次に「忘」の段階/「解」の段階/「念・忘・解」の例/「忘」のコツ
■第14章 創造は健康の基
創造は精神の呼吸/脳の構造/二重構造の悲劇/全機すれば調和する/全機と調和の具体例は「自然」/大きな忘れ物/創造性は万人に備わったもの
■第15章 創造的でなければ、まねさえもできない
見えているようで見えていない/ブラウン管の金具の穴が四角い!?/ワッシャー一つにも創造性が/肝心なところが「まね」できない/創造的に伝統を受け継ぐ
■第16章 まねを避けるコツ
先に調査をしない/とりこにならないこと/情報を遮断し自力で考える/壁にぶち当たってから調べる/外国語を使うときに気をつけたい
■第17章 アイデアの評価への注意
電話での例/人間は変化に抵抗する/ロボットやロボコンに対する初期の評価/幸せの隣にいるのに
■第18章 さかさまの機械――台所に学ぶ新化学工場――
カエルカードと着想のヒント/蝶に学ぶ/多品種生産に困った化学工場/台所にヒントがあった/充電の火花の問題/無接触充電/パイプレス工場――MILOX/アイデアを出す雰囲気
■第19章 一本の軌道上ですれ違うことのできる車両――ひねった機械――
渦巻きの神秘/送電線がいしの塩害防止/ねじ型車両
■第20章 とらわれない発想の自転車
手でこぐ自転車/後輪が半欠けの自転車/角輪車/車軸のない自転車/不要な部分がない車輪/明日売れるものよりも、大きな夢を
■第21章 遺伝子ロボット
細胞ロボットとウィルスロボット/マージャンロボット/二分子生物ロボットの設計
■第22章 連続と不連続――基本軸からの発想法 その一――
基本軸とは/連続と不連続/形態の空きを見つける/ネパールでの電気の量り売り/連続式と不連続式の特性の違い/表と裏/基本軸はいくつもある
■第23章 扱いやすくするための態の変換――基本軸からの発想法 その二――
マテリアルズ・ハンドリングとは/マテハンの観点から必要な「態」とは/「態の変換」という見方/ます目の空きにこそ創造の種が/興味深い傾向
■第24章 負荷の分担――基本軸からの発想法 その三――
道路全部を革で覆うか、靴を履くか/新幹線のブレーキ/自動車と道路/放送局側の設備と受信機/家と家具とロボットなど
■第25章 機械部品の幕の内弁当
ロボット工学から映画監督へ/見えるか見えないか/ハエから学ぶ/電線が演出した和菓子/機械部品が盛られた幕の内弁当/隠されたものの発見
■第26章 創造のための開発組織
五人構成の四つの形の組織/マスターキー探しのゲーム/競技の結果/創造のためにはリング形
■第27章 創造の創造と無心――ロボットコンテスト――
ロボットコンテストの起源/多彩なアイデア/ビリのおかげで感動がよみがえった/正解は一つではない/日本人にもある豊かな創造性/ロボットコンテストに発展/高専部門のロボコン/顔がよくなる/大学部門国際競技/日本人にもある創造性の実証/中学校への波及/八戸三中のロボコン/人と同じことはいやだ/協力と廃品活用/登校拒否が下校拒否に変わった/中学生のアイデアの例/もの作りは人作り/創造文化の創造
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